日本銀行は2016年1月、金融機関が日本銀行に預ける当座預金の一部にマイナス0.1%の金利を適用する「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」を導入しました。
これは一般の預金者の普通預金や定期預金に直接マイナス金利を適用する政策ではありません。金融機関が日本銀行に置く当座預金の一部へマイナス金利を適用し、市場金利の低下や貸出の促進を通じて経済・物価へ働きかける政策でした。
日本銀行は2024年3月19日の金融政策決定会合で、賃金と物価の好循環を確認し、マイナス金利政策を含む大規模金融緩和の枠組みが役割を果たしたと判断しました。
この決定により、2016年から続いたマイナス金利政策は終了しました。
その後、日本銀行は短期金利の操作を主な政策手段とし、政策金利を段階的に引き上げています。2026年6月時点では、無担保コールレート(オーバーナイト物)を0.75%程度で推移するよう促す方針が示されています。
マイナス金利政策の導入後は、市場金利の低下を受けて、多くの銀行が普通預金や定期預金の金利を引き下げました。
とくにスーパー定期や大口定期預金などの店頭表示金利は非常に低い水準となり、定期預金を利用しても受取利息がごく少額になる時期が長く続きました。
ただし、定期預金の金利が下がったのは、預金者にマイナス金利が直接適用されたからではなく、市場金利全体が低下した影響です。
2024年3月のマイナス金利政策終了後、日本銀行は政策金利を段階的に引き上げました。それに伴い、市場金利や銀行の預金金利も上昇しています。
2026年の定期預金は、マイナス金利時代の「ほぼゼロ金利」を前提に考える状況ではありません。
現在は、同じ1年もの定期預金でも金融機関やキャンペーンによって金利差が大きいため、預入時点の最新金利を比較することが重要です。
銀行では、通常の店頭表示金利に一定の金利を上乗せする商品や、期間限定の特別金利キャンペーンを提供することがあります。
年金受取、退職金、新規口座開設、インターネット取引、アプリ利用などが条件になる商品もあります。
比較するときは「+0.30%」などの上乗せ幅だけでなく、最終的に適用される年利が何%になるかを確認しましょう。
特別金利キャンペーンは、誰でも無条件で利用できるとは限りません。
新規資金限定、新規口座開設者限定、アプリ・インターネット限定、一定金額以上の預入などの条件が設定されることがあります。
また、特別金利が初回の預入期間だけに適用され、満期後の自動継続では通常金利に戻る商品もあります。
インターネット銀行は、店舗網を持つ銀行とは異なるコスト構造を持ち、定期預金に高めの金利を設定する場合があります。
ただし、「ネット銀行なら必ずメガバンクや地方銀行より高金利」とは限りません。銀行ごとの資金調達方針やキャンペーン、預入期間によって金利は変わります。
ネット銀行、メガバンク、地方銀行、信用金庫などを横断して、その時点の金利と利用条件を比べることが大切です。
定期預金を選ぶ際には、金利だけでなく、最低預入金額、中途解約利率、自動継続後の金利、ATM・振込手数料、普通預金口座の使いやすさも確認しましょう。
短期間だけ高い金利を得られても、資金移動に手数料がかかったり、中途解約で利息が大きく減ったりすれば、実際のメリットは小さくなります。
日本では、一般的な個人向け普通預金口座について月額の口座維持手数料を一律に徴収する銀行は多くありませんが、SMBC信託銀行プレスティアでは口座維持手数料があります。
2026年8月時点の口座維持手数料は月額2,200円(税込み)です。ただし、前月の月間平均総取引残高が50万円相当額以上ある場合など、所定の条件を満たせば無料になります。
口座維持手数料とは別に、一定期間利用されていない普通預金口座を対象とする「未利用口座管理手数料」を導入している銀行があります。
たとえば三菱UFJ銀行では、2021年7月1日以降に開設され、2年以上未利用となった普通預金口座を対象に、年間1,320円(税込み)の未利用口座管理手数料を定めています。
未利用口座管理手数料の対象条件は銀行ごとに異なるため、「定期預金を持っていれば必ず無料になる」と一律には言えません。
日本銀行のマイナス金利政策は2016年に導入され、2024年3月に終了しました。
マイナス金利時代には定期預金金利が大きく低下しましたが、その後は政策金利の引き上げに伴って預金金利も上昇しています。
現在の定期預金選びでは、「マイナス金利だから金利が低い」という過去の前提ではなく、預入時点の最新金利、キャンペーン条件、中途解約条件、満期後の金利を確認することが重要です。
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