三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行などの首都圏に本店を構える全国規模の銀行を「都市銀行」と言います。最近ではその規模の大きさから「メガバンク」という呼び方もされています。それに対して、それぞれの地方に本店を構え、その地域に根ざした営業を行っている銀行を「地方銀行」と呼びます。
都市銀行と地方銀行との違いとしては、規模の大きさががあげられることが多いですが、実は一番の違いは経営方針です。
都市銀行が、主に日本を代表するような大企業を相手にしているのに対して、地方銀行は、主に所在する地域にある中小企業を相手にしています。全国の64の地方銀行が加盟する「一般社団法人全国地方銀行協会」も、地方銀行の役割を「地域のリーディングバンク」として「地域社会の振興や街づくりのため地域金融の主導的な役割を果たす」ことと規定しています。
そのため地方銀行は、主要な地元企業を取引相手にすると共に、地元密着型の様々なサービスを提供しています。その活動は経済面、金融面にとどまらず、セミナー、スポーツ大会、音楽コンサートなどの開催など幅広い分野に及んでいます。また個人向けにも宝くじや景品がついた定期預金など、その地域ごとに特徴のある金融商品を提供しています。
このように地方銀行は地元企業を育て、地域が求めるサービスを幅広い分野に渡って提供することにより、地域経済の要としての役割を担っています。