インターネットバンキングで身に覚えのない振込や送金を見つけた場合は、確認に時間をかけず、直ちに取引銀行へ連絡してください。
最優先は、インターネットバンキングの利用停止、不正送金先口座への資金移動停止の依頼、銀行への正式な被害申告です。
その後、警察へ相談・届出を行い、不審なメール、SMS、偽サイトのURL、振込明細、通話履歴などの証拠を保存します。
不正送金の補償は、銀行の規定、連絡時期、利用者の過失、セキュリティ対策、調査への協力状況などを踏まえて個別に判断されます。
不正送金先から資金が引き出される前であれば、被害回復の可能性が高まります。夜間・休日でも銀行の緊急窓口へ連絡してください。
不正送金を見つけたら、振込元となった自分の銀行へ連絡します。
銀行へ伝える主な内容は次のとおりです。
銀行は、インターネットバンキングの停止、ログイン情報の無効化、振込先金融機関への連絡、補償申請の案内などを行います。
不審なメールやSMSに記載された電話番号へ連絡してはいけません。
キャッシュカード、通帳、銀行の公式アプリ、公式サイトに記載された緊急連絡先を利用してください。
全国銀行協会のウェブサイトでは、銀行ごとの金融犯罪被害に関する連絡先も案内されています。
銀行へ連絡し、インターネットバンキングの利用停止、振込機能の停止、登録済み振込先の確認を依頼します。
不正ログインが続いている可能性があるため、パスワードを変更するだけで終わらせず、銀行側でサービスを止めてもらうことが重要です。
キャッシュカード、デビットカード、スマホ決済などにも不審な取引がある場合は、併せて停止を依頼します。
振込元銀行から振込先金融機関へ連絡し、犯罪利用口座の利用停止や残高保全を求められる場合があります。
振込先の金融機関が分かる場合は、自分から振込先金融機関へ連絡することも検討します。
振込先口座に資金が残っているかどうかが、被害回復に大きく影響します。
フィッシングサイトへID、パスワード、暗証番号などを入力した場合は、直ちに変更します。
ただし、感染や遠隔操作が疑われる端末で変更すると、新しい情報も盗まれる可能性があります。
別の安全な端末から変更するか、銀行の指示に従ってください。
同じパスワードをメール、通販、証券、SNSなどで使っている場合は、すべて変更します。
最寄りの警察署、都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口、警察相談専用電話などへ相談します。
銀行の補償手続きで、警察への届出番号、相談日時、担当部署などを求められる場合があります。
緊急性が高い場合は、銀行への連絡と並行して警察へ連絡してください。
不審なメールやSMS、アプリ、ブラウザ履歴をすぐに削除すると、被害状況の確認が難しくなる場合があります。
次の情報を保存してください。
| 保存する証拠 | 確認する内容 |
|---|---|
| メール・SMS | 送信元、受信日時、本文、URL |
| 偽サイト | URL、画面、入力した情報 |
| 取引履歴 | ログイン、振込、設定変更 |
| 通話履歴 | 電話番号、日時、会話内容 |
| アプリ | 遠隔操作・不審アプリの名称 |
| 銀行との連絡 | 連絡日時、担当者、受付番号 |
遠隔操作が続いている場合は、端末を機内モードにする、Wi-Fiやモバイル通信を切るなどして通信を遮断します。
ただし、証拠保全や銀行・警察の指示が必要になる場合もあるため、むやみに初期化する前に相談してください。
安全な別端末から銀行へ連絡することが重要です。
マルウェアや遠隔操作アプリの利用が疑われる場合は、感染端末で再び銀行へログインしないでください。
必要に応じて、次の対応を行います。
銀行の通知先となるメールアカウントが乗っ取られていると、犯罪者が銀行からの通知を削除したり、パスワード再設定を悪用したりする可能性があります。
メールのパスワード、転送設定、ログイン履歴、復旧用メールアドレス・電話番号を確認してください。
急に携帯電話が圏外になった、SIMが認識されない、身に覚えのない機種変更通知が届いた場合は、SIMスワップなどの可能性があります。
携帯電話会社へ連絡し、回線停止、本人確認、SIM再発行履歴を確認してください。
全国銀行協会の申合せでは、個人向けインターネットバンキングの不正払戻しについて、銀行に過失がない場合でも、利用者に過失がなければ原則として補償する考え方が示されています。
利用者に過失・重過失がある場合は、被害状況や行為を踏まえて個別に判断されます。
「被害に遭えば必ず全額補償される」という制度ではありません。
預金者保護法は、偽造・盗難キャッシュカードによるATM被害などを主な対象とする法律です。
インターネットバンキングの不正送金は、預金者保護法の直接の対象ではなく、全国銀行協会の申合せや各銀行の規定に基づいて補償判断が行われます。
銀行の補償規定では、銀行への通知日から一定期間さかのぼった被害を対象とする条件や、被害発生日から所定期間内の申出を求める場合があります。
しかし、すべての銀行で「連絡日から30日以内の送金なら必ず補償」という共通ルールではありません。
補償期限は取引銀行の規定で確認し、被害に気付いた時点で直ちに届け出てください。
補償の減額・対象外につながる可能性がある行為は、銀行の規定や個別事情によって異なります。
例として、次のような行為があります。
単に「パスワードを長期間変更しなかった」という一つの事情だけで、自動的に補償対象外となるとは限りません。
補償審査では、銀行から被害発生までの経緯、端末、認証方法、入力した情報、警察への届出などについて説明を求められます。
事実を正確に伝え、メール、SMS、画面、取引履歴などを提出してください。
記憶が曖昧な部分は推測で答えず、「分からない」と明確にすることが重要です。
法人口座は、個人口座と同じ一律の補償ではありません。
全国銀行協会は、銀行と法人利用者が必要なセキュリティ対策を講じていたにもかかわらず不正払戻しが発生した場合、銀行が補償を検討するという考え方を示しています。
法人口座だからという理由だけで、一律に補償対象外になるわけではありません。
具体的な補償の有無・金額は、銀行の規定、契約内容、導入していたセキュリティ対策、社内管理、被害状況などにより個別判断されます。
不正送金先の犯罪利用口座に資金が残っている場合は、振り込め詐欺救済法に基づく被害回復分配金を受け取れる可能性があります。
警察と振込先金融機関へ連絡し、対象口座の手続き状況を確認します。
犯人が資金を引き出した後は、分配できる残高がなく、支払いを受けられない場合があります。
銀行による不正送金補償と、振り込め詐欺救済法による被害回復分配金は別の制度です。
銀行補償は、銀行の規定と過失判断に基づきます。
救済法は、犯罪利用口座に残る資金を、被害者へ分配する仕組みです。
振込先銀行と口座番号が分かる場合は、振込先金融機関へ被害を連絡してください。
全国銀行協会や預金保険機構のウェブサイトでは、金融機関の連絡先や救済法に基づく公告を確認できます。
まず取引銀行の相談窓口・苦情受付窓口へ、判断理由の説明を求めます。
解決しない場合は、全国銀行協会相談室の苦情処理手続や、あっせん委員会による紛争解決手続きを利用できる場合があります。
必要に応じて、弁護士、消費生活センターなどへ相談してください。
盗まれた情報が銀行以外でも悪用される可能性があります。
ログイン履歴、登録情報、決済履歴を確認し、必要に応じて利用停止・パスワード変更を行います。
| 確認項目 | 対応 |
|---|---|
| 銀行への連絡 | 緊急窓口へ直ちに連絡 |
| 利用停止 | ネットバンキング・カード等を停止 |
| 振込先 | 口座番号・銀行名・金額を記録 |
| 警察 | 相談・被害届・受付番号を確認 |
| 証拠 | メール・SMS・URL・画面を保存 |
| 認証情報 | 安全な端末から変更 |
| 端末 | 遠隔操作・マルウェアを確認 |
| 補償 | 銀行所定の申請書類を提出 |
直ちに取引銀行へ連絡し、インターネットバンキングの利用停止と振込先口座への連絡を依頼してください。
すぐに連絡してください。多くの銀行は、不正利用・紛失に対応する時間外窓口を設けています。
必ず全額補償されるとは限りません。利用者に過失がなければ原則補償という考え方がありますが、過失・重過失がある場合は個別判断です。
すべての銀行に共通する単純なルールではありません。取引銀行の補償規定を確認し、気付いた時点で直ちに届け出てください。
一律に補償対象外ではありません。銀行と法人が必要なセキュリティ対策を講じていたかなどを踏まえて個別に判断されます。
必要になるのが一般的です。銀行の補償調査でも、警察への相談・届出を求められる場合があります。
証拠が失われる可能性があります。通信を遮断し、銀行・警察・専門窓口へ相談してから行ってください。
振り込め詐欺救済法による分配の対象になる可能性がありますが、残高や他の被害者数などにより全額戻るとは限りません。
不正送金の被害に気付いたら、最初に取引銀行へ連絡し、インターネットバンキングを停止して、振込先口座への資金保全を依頼します。
銀行への連絡、警察への届出、証拠保存、端末の安全確認を迅速に行うことが、被害回復と補償審査の両方で重要です。
個人は無過失なら原則補償という考え方がありますが、補償は銀行規定と個別事情に基づいて判断されます。法人口座も一律に対象外ではありません。被害額が必ず全額戻るとは限らないため、日頃から振込限度額、通知機能、多要素認証、明細確認を徹底しましょう。
