自宅から振込をしたり、通勤時間を使って資産運用をしたり、いつでも、どこからででもインターネット経由で銀行取引を行えるインターネットバンキングは、平日仕事で金融機関へ行けないサラリーマンや、外出が困難な子育て中の主婦などにとっては有用なサービスです。
金融ビッグバン以降「新たな形態の銀行」として誕生したインターネット専業銀行は、従来の銀行にはない利便性のあるサービスや高い金利の預金商品により金融業界に一石を投じました。その結果、メガバンクはもちろん、地方銀行や第二地方銀行、信用金庫や信用組合といった比較的規模の小さな金融機関までもがインターネットバンキングサービスの提供を行っています。今ではインターネットバンキングサービスは、どこの金融機関でも提供されている基本サービスです。
またタブレットやスマートフォンが普及したことにより、インターネットバンキングサービスの利用者数も増加し、利用者層の幅も広がりました。そしてインターネットバンキングサービスの利用者の増加に伴い、近年大きな問題となっているのが、インターネットバンキングを狙った様々なネット犯罪です。
中でも不正送金被害はこの数年で急激に増加しており、被害にあった金融機関は今年だけで58行、被害総額は14億円を超えるなど、かなり大規模な被害が出ています。インターネットバンキングの利用に際しては、ネット犯罪についての情報と知識を持つのが必須です。