愛知県安城市の信用金庫である碧海信用金庫は、通常の本支店のほかに「スマイルネット支店」というインターネット支店があります。
「スマイルネット支店」は実店舗を持たないバーチャルな支店で、インターネットバンキングやATM、スマートフォンアプリを使って取引をします。
通常の本支店と違って来店せずに24時間いつでも取引できるため、諸事情で店舗窓口まで来店できない人も活用できます。
碧海信用金庫の「スマイルネット支店」の商品には、適用金利が優遇された定期預金(スーパー定期)があります。
このスーパー定期は、碧海信用金庫の通常の本支店が提供するスーパー定期よりも金利が高いうえに、「スマイルネット支店」の普通預金を口座開設していれば誰もが利用できます。
ただし、「スマイルネット支店」の定期預金はスーパー定期が1種類のみなので、さまざまな定期預金を使い分けたいときは、種類が豊富な碧海信用金庫の通常の本支店を考えたいです。
「スマイルネット支店」は、所定の利用条件を満たさないと新規取引を開始できません。
たとえば「スマイルネット支店」限定の普通預金を口座開設できるのは、愛知県内に居住または勤務する18歳以上の個人だけで、法人または個人事業者は取引できません。
さらに普通預金を口座開設するときに必要な本人確認書類が運転免許証に限定されています。他の金融機関では運転免許証以外にも、パスポート、健康保険証、個人番号カード、在留カードなどでも口座開設できるのが一般的です。
「スマイルネット支店」限定のスーパー定期には、口座開設した後の注意点があります。
たとえば、マル優や総合口座の取扱いができません。
また「スマイルネット支店」限定の普通預金やスーパー定期はどれも通帳レス口座(通帳がない)です。口座開設の際にはキャッシュカードのみが発行されて、預金通帳や証書は発行されません。
「スマイルネット支店」限定の「スーパー定期」は、インターネットバンキングで口座開設の手続きをしますが、そのときに預入期間や預入金額などを設定します。
たとえば、預入期間は定型方式なので、1年、2年、3年、4年、5年という5つの選択肢の中から決められます。
「スーパー定期」は中途解約をしない限り、預入期間中は預金を引き出せません。口座開設後に預入期間の変更はできないので、運用計画にそった適切な預入期間を設定しましょう。
また、スマイルネット支店限定の「スーパー定期」で設定できる預入期間は5年が最長です。そして、口座開設のときに設定できる満期時の取扱い方法は「自動継続扱い」のみです。
したがって、口座開設の後にインターネットバンキングで満期時の取扱い方法を変更しない限り、満期日になっても元金や利息は払い戻されません。
そして、同じ預入条件で預入が再開されて、数年間の運用をすることになります。
スマイルネット支店の「スーパー定期」は、決められた選択肢の中から預入期間を選ぶ定型方式なので、選択肢にない預入期間は設定できません。
たとえば「スーパー定期」の預入期間の選択肢の中で最も短いのは1年なので、1年未満の預入期間は設定できません。
碧海信用金庫の通常の本支店では、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月の短い預入期間を設定できる定期預金を取扱っているため、1年未満の定期預金を利用したいときはそちらを検討したいです。
スマイルネット支店の「スーパー定期」は、口座開設のときに預入期間を設定します。
しかし、同支店限定の普通預金は預入期間を設定する必要がないので、いつまでも預けることができて、入出金も自由です。
そのため資金の用途や運用計画に応じて、「スーパー定期」と「普通預金」を使い分けたいです。
スマイルネット支店の「スーパー定期」は、口座開設のときに預入金額を決めます。
具体的には、預入金額は1口あたり1万円以上〜500万円以下です。
一般的な金融機関の「スーパー定期」は、1万円未満の少額の預入や、500万円以上の多額の資産運用に対応していることが多いため、場合によっては他の金融機関の「スーパー定期」を検討したいです。
スマイルネット支店の「スーパー定期」は、預入口数が多いです。具体的には、1定期預金口座あたり最大50口まで預け入れができます。
そのため、1口には500万円以下しか預けられませんが、複数の口数に預け入れをすれば、合計で500万円以上の金額の運用も可能です。
また、それぞれの「スーパー定期」ごとに預入期間や預入金額を設定できます。
中途解約とは、「スーパー定期」を満期日の前に解約して元金と利息を払い戻すサービスです。ただし「中途解約利率」という低い適用金利で利息が計算されます。
中途解約は「スーパー定期」に預けたお金をすぐに払い戻したいときに利用できますが、1口分の元金と利息がすべて払い戻されるため、預入金額の一部だけを払い戻せません。
そこで、複数の「スーパー定期」に預金を小分けに分散しておけば、必要な口数だけを中途解約して最小限の元金と利息を払い戻し、残りの「スーパー定期」には手をつけずに運用を続けられます。
スマイルネット支店の「スーパー定期」は元本保証なので預入金額が減りません。
預入金額を減らさない確実な資産運用をしたい場合は「スーパー定期」を利用したいです。
スマイルネット支店が提供する「スーパー定期」は、適用金利が優遇されています。
具体的には、碧海信用金庫の通常の本支店が提供する「スーパー定期」の店頭表示金利に、年0.100%の上乗せ金利が付きます。
碧海信用金庫の通常の本支店の「スーパー定期」の店頭表示金利は年0.002%なので、スマイルネット支店の「スーパー定期」の適用金利は年0.102%になります(2022年4月8日現在)。
スマイルネット支店の「スーパー定期」に上乗せ金利が付くのは「初回満期日」までです。
初回満期日以降は「上乗せ金利なし」の、碧海信用金庫の通常の本支店の店頭表示金利(年0.002%)が適用されます。
スマイルネット支店の「スーパー定期」は、満期時の取扱い方法が「自動継続扱い」だけです。
ですので口座開設の後に、インターネットバンキングで「満期支払」や「満期支払予約」などの手続きをして「自動継続扱い」から変更ができます。
そうしない場合には、上乗せ金利が終了した初回満期日以降も、預入が継続されます(2022年4月8日現在)。
スマイルネット支店は実店舗を持たないインターネット支店なので、インターネットバンキングやATM、スマートフォンから取引ができます。
中でも必須なのはインターネットバンキングで、パソコンやスマートフォンから同支店限定の普通預金やスーパー定期との取引ができます。さらに振込・振替、残高照会といった照会サービスも利用できます。
システムメンテナンスを除いて24時間365日いつでも取引できるので、営業時間を気にする必要がありません。
スマイルネット支店の「スーパー定期」は、インターネットバンキングから、口座開設、解約、口座照会などの取引をします。
いずれも簡単に手続きができ、たとえば口座開設の際はインターネットバンキングから預入期間や預入金額などを設定するだけです。
ただし「スーパー定期」への入金は、スマイルネット支店の普通預金口座からの振替で行います。普通預金口座への入金は、碧海信用金庫の通常の本支店や他の金融機関からの振込、またはATMから行います。
スマイルネット支店の「スーパー定期」は、インターネットバンキングで口座照会も可能です。
口座照会とは、預入期間、預入金額、満期日、金利、満期時の取扱い方法などを確認できるサービスで、「スーパー定期」の管理には欠かせません。
スマイルネット支店の「スーパー定期」の解約については、「満期支払」「満期支払予約」「中途解約」ができます。
「満期支払」は満期日当日にのみ行える手続きで、「スーパー定期」が解約できます。そして「満期支払予約」は事前に満期支払を予約しておく手続きです。
さらに「中途解約」は、満期日以外の日に「スーパー定期」を即時解約するものです。3つの中から自分に合った解約方法が選べます。
碧海信用金庫には、スマートフォンアプリ「へきしんアプリ」があります。
「へきしんアプリ」は、碧海信用金庫の通常の本支店やスマイルネット支店に口座開設した預金口座の残高照会や入出金明細照会、住所や名義などの個人情報の変更ができます。
「へきしんアプリ」のホーム画面からインターネットバンキングのログイン画面に飛べるので、振込・振替、定期預金など、インターネットバンキングでしか取引できないスマイルネット支店の金融商品も利用できます。
碧海信用金庫のスマイルネット支店は、各種手数料が優遇されています。
各種手数料とは振込手数料やATM利用手数料のことで、とくにATM利用手数料は無料化サービスがあります。
ATM利用手数料は、ATMで普通預金口座の入金や出金をする度に発生する手数料なので、無料で取引できるスマイルネット支店なら費用が削減できます。
スマイルネット支店の利用者はキャッシュカードを使ってATM取引をしますが、そのときに碧海信用金庫ATMを使えば手数料は無料です。
碧海信用金庫ATMは碧海信用金庫の通常の本支店内に設置されているATMなので来店する手間があります。しかし、店舗窓口で金融商品に関する相談などをしながらATMの取引ができます。
一方で碧海信用金庫の本支店内に設置されているので、決められた営業時間内しかATM取引を受け付けていません。
碧海信用金庫ATM以外のATMで取引するときに使えるのが、提携金融機関のATMです。
提携金融機関とは碧海信用金庫以外の信用金庫のことです。スマイルネット支店のキャッシュカードを使うと、全国に点在する信用金庫の本支店内に設置された各信用金庫ATMで取引ができます。
ATM利用手数料は無料なので、碧海信用金庫ATMで取引できない場合に利用するとよいでしょう。
しかし、各信用金庫ATMを手数料無料で取引できるのは、平日と土曜日の特定の時間帯だけです。
ですので、日曜や祝日でも無料で取引できる碧海信用金庫ATMに比べると少々不便です。
スマイルネット支店の預金について、ATMで入出金ができるのは同支店の普通預金だけです。同支店の「スーパー定期」の入出金(預入と払戻)は対象外です。
「スーパー定期」は、インターネットバンキングで口座開設するときに、普通預金口座からの口座振替で預入をします。そして払い戻すときも、インターネットバンキングで中途解約や満期支払手続きなどをします。
ちなみに同支店限定の普通預金はATMだけではなく、インターネットバンキングでも入出金が可能です。碧海信用金庫の通常の本支店や他の金融機関からの振込で入金したり、逆にスマイルネット支店からの振込で出金できます。