退職金定期預金とは、退職金を受け取った人を対象に、通常の円定期預金より高い金利を一定期間適用する商品です。
高い金利が適用されるのは、3カ月や1年などの初回預入期間だけであることが一般的です。満期後は通常の店頭表示金利へ切り替わるため、表示されている年利だけでなく、実際の預入期間と受取利息を確認する必要があります。
2026年現在、退職金だけを円定期預金へ預ける商品と、投資信託・外貨預金・ファンドラップなどの運用商品と組み合わせるセットプランがあります。
セットプランは定期預金部分の金利が高くても、同時に申し込む運用商品には元本割れや手数料の可能性があります。定期預金部分の金利と、組み合わせる商品の費用・価格変動リスクは別の確認項目です。
金融機関にとって、退職金は預金、投資信託、保険、年金受取口座など、その後の取引につながる可能性がある大きな資金です。
そのため、退職金を受け取った人に対して、通常の定期預金より高い初回特別金利を設定する金融機関があります。
商品自体は円定期預金であり、所定の条件を満たして満期まで預ければ、元金と利息を受け取れます。
| 項目 | 一般的な条件 |
|---|---|
| 対象者 | 退職金を受け取った個人 |
| 申込期限 | 退職金受取後6カ月、1年、2年、3年以内など |
| 預入金額 | 100万円、300万円、500万円以上など |
| 利用できる資金 | 退職金の範囲内、新規資金を含められる商品など |
| 預入期間 | 3カ月、6カ月、1年、2年など |
| 申込方法 | 店舗窓口のみの場合が多い |
| 必要書類 | 退職日、退職金受取日、受取額を確認できる書類 |
利用条件は金融機関ごとに異なります。「退職金を受け取った人なら誰でも同じ条件で利用できる」商品ではありません。
退職金定期預金を申し込む際は、退職の事実、退職金の受取時期、受取金額を確認できる書類を求められます。
商品によって必要書類が異なるため、申込前に必要書類を確認する必要があります。
2026年9月25日時点、三菱UFJ信託銀行では「ご退職者特別プラン」を取り扱っています。取扱期間は2026年10月30日までで、退職日または退職金受取日のいずれか遅い日から3年以内、かつ満50歳以上などの条件があります。
円定期預金単独の定期預金コースは、1回1,000万円以上1億円以下で、3カ月ものは年2.5%、所定の条件を満たす場合は年3.0%、3年ものは年1.4%、所定の条件を満たす場合は年1.6%です。
また、投資信託またはファンドラップとのセットコースでは、円定期預金3カ月部分に年12.0%が適用される商品があります。年12.0%は年率表示であり、3カ月間の利息が元本の12%になるという意味ではありません。
セットコースでは、組み合わせる投資信託やファンドラップに価格変動リスクや費用があります。円定期預金部分の条件と、運用商品部分の条件は分けて確認する必要があります。
退職金定期預金では、年2%、年4%など、通常の定期預金より高い金利が表示されることがあります。
ただし、金利は年率表示です。3カ月ものなら、受取利息は単純計算で年利の約4分の1です。
たとえば、1,000万円を年4.0%の3カ月定期へ預けた場合、税引前利息の概算は約10万円であり、40万円ではありません。
「年4%」と「3カ月で4%」はまったく違います。
優遇金利は初回満期までで、自動継続後は満期日時点の通常金利へ切り替わる商品が一般的です。
初回満期後に適用される金利や自動継続条件も確認項目になります。
退職金を円定期預金へ預けるだけで、特別金利が適用される商品です。
仕組みが分かりやすく、満期まで預ければ元本と所定の利息を受け取れます。
投資信託、外貨預金、ファンドラップ、債券などを同時に申し込むことで、円定期預金部分に高い金利を適用する商品です。
セット商品の定期預金部分は元本保証でも、組み合わせる投資商品や外貨預金は元本保証ではありません。
購入時手数料、信託報酬、為替手数料、価格変動、為替変動による損失などが確認項目になります。
退職金定期預金を別の金融機関へ預け替えて、再び特別金利を利用できる場合もあります。ただし、現在は商品ごとに利用条件が細かく設定されています。
したがって、「満期ごとに他行へ移せば、特別金利を何度でも受けられる」とは一般化できません。
たとえば、三菱UFJ銀行の退職金向け円定期金利優遇プランには、退職金受取から3年以内などの条件に加えて、利用回数に条件が設定されています。
預け替えでは、資金の出所、退職金受取日、過去の利用歴、新規資金の条件などが確認項目になります。
満期前に解約すると、特別金利ではなく、金融機関所定の中途解約利率が適用されます。
短期間で解約した場合は、普通預金金利程度まで下がることがあります。
満期前に使用する可能性がある資金については、中途解約利率と必要な流動性が確認項目になります。
円定期預金は、原則として預金保険制度の対象です。
1金融機関につき預金者1人あたり、普通預金や定期預金などの対象預金を合算して元本1,000万円までと、破綻日までの利息等が保護されます。
元本1,000万円を超える部分は、預金保険制度による保護の対象外となります。
ただし、同じ銀行の本店・支店・インターネット支店へ分けても、預金保険上は同一金融機関として合算されます。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 申込期限 | 退職日・退職金受取日から何年以内か |
| 対象資金 | 退職金の範囲内か、新規資金を含められるか |
| 預入期間 | 3カ月、6カ月、1年、3年など |
| 預入金額 | 最低預入金額と1人当たりの上限 |
| 適用金利 | 年率表示、条件による上乗せの有無 |
| 受取利息 | 実際の預入期間に応じた税引前・税引後利息 |
| 必要書類 | 退職日、退職金受取日、受取額などを確認できる書類 |
| 中途解約 | 中途解約利率と特別金利の取扱い |
| 満期後 | 自動継続後の適用金利 |
| セット商品 | 投資信託、外貨預金、ファンドラップ等の有無と費用・価格変動リスク |
| 預金保険 | 同じ金融機関にある対象預金を含めた保護上限 |
6カ月以内、1年以内、2年以内など、金融機関によって異なります。
通常は一部だけでも利用できます。ただし、最低預入金額と退職金受取額の範囲内という条件があります。
利用できる場合もありますが、初回利用限定、他行満期資金不可、新規資金限定などの商品もあります。条件は金融機関ごとに異なります。
円定期預金部分は預金商品ですが、投資信託、外貨預金、ファンドラップなどの部分は元本割れする可能性があります。
多くの商品では続きません。自動継続後は通常の店頭表示金利が適用されます。
退職金定期預金は、退職金を受け取った人が、通常より高い金利で円定期預金へ預けられる商品です。
主な確認項目は、表示年利、実際の預入期間、税引後利息、利用期限、必要書類、中途解約、満期後の金利、セット商品の費用・価格変動リスクです。
また、退職金定期預金を他の金融機関へ預け替えられるかどうかは、各商品の条件によって異なります。退職金受取日、資金の出所、過去の利用歴、新規資金条件などが確認項目になります。
