株主優待の定期預金とは、銀行や銀行持株会社の株主に対して、通常の円定期預金より高い金利を適用する優待商品です。
一般には、スーパー定期の店頭表示金利へ一定の金利を上乗せし、初回満期日まで優遇金利を適用します。
ただし、株主であれば誰でも無条件に利用できるわけではありません。基準日時点の保有株数、継続保有期間、申込期間、預入金額、取扱店舗などの条件があります。
また、制度内容は毎年度見直されます。以前は定期預金優遇を実施していた銀行が、カタログギフトやポイントへ変更したり、株主優待制度そのものを廃止したりする場合があります。
株主優待制度とは、企業が所定の条件を満たす株主へ、自社商品、カタログギフト、ポイント、割引券、金融サービスなどを提供する制度です。
銀行や銀行持株会社でも、株主向けに定期預金の金利上乗せ、投資信託購入手数料の優遇、住宅ローン関連特典、地域特産品などを提供する場合があります。
株主優待は法律上必ず実施しなければならない制度ではなく、企業の判断で変更・休止・廃止されます。
株主優待定期預金は、対象となる株主が、優待案内や優待券、ログインコードなどを使って申し込む定期預金です。
適用金利は、次のいずれかで決まることが一般的です。
預入期間は3カ月、6カ月、1年などが中心です。
| 条件 | 確認する内容 |
|---|---|
| 基準日 | 3月31日、9月30日など |
| 保有株数 | 100株以上、500株以上など |
| 継続保有期間 | 1年以上などの条件がある場合 |
| 利用者 | 株主本人のみ、家族利用可、法人可など |
| 申込期間 | 優待案内に記載された期間内 |
| 預入金額 | 最低金額と1人当たりの上限 |
| 取扱チャネル | 店舗、アプリ、インターネットバンキングなど |
同じ金融グループでも、銀行ごとに利用できる店舗や申込方法が異なることがあります。
対象株主には、株主優待案内、優待券、専用ログインコードなどが送られます。
店舗で優待券を提出する方式のほか、専用サイトで申込み、アプリやインターネットバンキングから定期預金を作成する方式もあります。
優待案内には利用期限があり、期限を過ぎると利用できません。また、再発行不可、第三者への譲渡不可、他の金利上乗せとの併用不可などの条件が付く場合があります。
楽天銀行は、株主優待として円定期預金の金利優遇を提供しています。
優待期間中、3カ月円定期預金の提示金利に年0.25%を上乗せし、給与受取条件を満たす場合は合計で年0.50%の上乗せとなります。
円定期預金の預入上限は600万円です。
ひろぎんホールディングスでは、株主優待の選択肢として、広島銀行の1年もの円定期預金へ上乗せ金利を適用するコースがあります。
対象商品はスーパー定期・スーパー定期300で、預入限度額は500万円です。
優遇金利は初回満期日までで、満期後は通常の定期預金金利へ切り替わります。
ふくおかフィナンシャルグループでは、福岡銀行、熊本銀行、十八親和銀行、福岡中央銀行で利用できる円定期預金金利上乗せコースがあります。
2026年度の優待では、6カ月もの定期預金へ店頭表示金利+年0.30%を適用し、預入限度額は300万円です。
大東銀行では、2026年3月31日時点で100株以上保有する株主本人を対象に、1年ものスーパー定期の店頭表示金利+年0.30%の株主優遇定期預金を実施しています。
預入金額は10万円以上1,000万円までで、取扱期間は2026年7月1日から2027年6月30日までです。
2026年度の株主優遇定期預金は現在取扱期間中です。実際に申し込む前には、大東銀行の公式案内で最新の条件をご確認ください。
最低預入金額は10万円、50万円、100万円など、金融機関ごとに異なります。
預入限度額は300万円、500万円、600万円、1,000万円などに設定される例があります。
保有株数に応じて預入限度額が増える制度もありますが、制度変更によって固定額へ変わることもあります。
株主優待による上乗せ金利は、初回満期日までに限られることが一般的です。
自動継続後は、継続日時点の通常のスーパー定期金利が適用されます。
毎年優待を受け取っても、自動継続した定期預金へ自動的に再度上乗せされるとは限りません。
新しい優待案内を使って、あらためて定期預金を作成する必要がある商品もあります。
満期前に解約すると、株主優待の特別金利ではなく、金融機関所定の中途解約利率が適用されます。
短期間で解約すると、普通預金金利程度まで下がることがあります。
生活費や近いうちに使う予定の資金は、株主優待定期預金へまとめて預けないようにしましょう。
定期預金の金利優遇だけを目的に銀行株を買う場合は、株価下落リスクを必ず考える必要があります。
たとえば、500万円の定期預金へ年0.30%を上乗せしても、1年間の税引前優遇利息は約15,000円です。
一方、優待を受けるために購入した株式が数万円以上値下がりすれば、金利優遇分を簡単に上回る損失となります。
配当金、株主優待、企業業績、株価変動、売買手数料、税金を総合して判断してください。
株主優待制度は、金融情勢、銀行の経営方針、株主還元方針によって変更されます。
定期預金優遇をカタログギフトやポイントへ変更する例、継続保有条件を追加する例、制度そのものを廃止する例があります。
過去に実施されていた株主優待定期預金が、現在も利用できるとは限りません。
株を購入する前と、優待を申し込む前の両方で、企業の公式IR情報を確認しましょう。
株主優待定期預金も円定期預金であるため、原則として預金保険制度の対象です。
同じ金融機関にある対象預金を合算し、預金者1人あたり元本1,000万円までと、破綻日までの利息等が保護されます。
銀行株を保有していることによって、預金保険の保護額が増えることはありません。
必ず利用できるとは限りません。基準日、継続保有期間、保有株数などの条件が金融機関ごとに異なります。
株主本人のみの商品が多い一方、家族利用を認める制度もあります。優待規定をご確認ください。
同じとは限りません。上乗せ幅、預入限度額、商品内容は毎年度見直されます。
中途解約はできますが、特別金利ではなく所定の中途解約利率が適用されます。
円定期預金部分は、金融機関が破綻しない限り約定に従って元本と利息が支払われ、預金保険制度の対象です。ただし、優待を得るために購入した株式は元本保証ではありません。
株主優待定期預金は、所定の条件を満たす銀行株主が、通常より高い金利で円定期預金を利用できる制度です。
2026年現在も楽天銀行、ひろぎんホールディングス、ふくおかフィナンシャルグループなどで定期預金の金利優遇が確認できます。
一方、制度は毎年度変更され、取扱終了や条件変更もあります。金利優遇だけでなく、株価下落リスク、申込期間、預入限度額、満期後の金利、中途解約、預金保険制度を確認したうえで利用しましょう。
