個人が日本国内の銀行などから受け取る定期預金の利息には、原則として税金がかかります。
2026年現在、税率は20.315%です。内訳は、所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%です。
銀行が利息を支払う際に税金を差し引くため、通常は税引後の利息が口座へ入金されます。
| 税金 | 税率 |
|---|---|
| 所得税 | 15% |
| 復興特別所得税 | 0.315% |
| 住民税 | 5% |
| 合計 | 20.315% |
復興特別所得税は、所得税額に2.1%を掛けて計算します。預金利息の場合、所得税15%×2.1%=0.315%となります。
この復興特別所得税は、2013年1月1日から2037年12月31日までに支払を受ける利子等が対象です。
定期預金で実際に受け取れる利息を考えるときは、表示金利だけでなく税引後利息を見ることが重要です。
概算では、税引前利息に「1−20.315%=79.685%」を掛けると、税引後利息の目安を求められます。
税引後利息の目安 = 税引前利息 × 0.79685
たとえば税引前利息が10,000円なら、単純計算では税引後は約7,968円です。ただし、実際の源泉徴収額は税区分ごとの端数処理により多少異なる場合があります。
100万円を年1%の定期預金に1年間預けた場合、単純計算で税引前利息は10,000円です。
| 項目 | 概算 |
|---|---|
| 元本 | 1,000,000円 |
| 金利 | 年1% |
| 税引前利息 | 10,000円 |
| 税金(20.315%相当) | 約2,031円 |
| 税引後利息 | 約7,969円 |
実際には銀行の計算方法や端数処理によって受取額が数円程度異なる場合があります。
国内の預貯金の利子は、原則として「源泉分離課税」の対象です。
銀行などの金融機関が利息を支払う際に税金を源泉徴収し、金融機関が納付します。
個人の国内預貯金利息は、通常は源泉徴収だけで課税関係が完結し、確定申告する必要はありません。また、原則として確定申告して他の所得と損益通算することもできません。
ただし、国外で支払われる預金利息など、国内で源泉徴収されないケースは扱いが異なる場合があります。
銀行が表示する定期預金金利は、通常「税引前」の年利です。
そのため、年1%と表示されていても、個人が実際に受け取る利息は20.315%の税金を差し引いた金額になります。
銀行同士の金利を比較するときは表示金利で比較できますが、最終的な受取額を知りたい場合は税引後利息まで計算すると分かりやすくなります。
一定の要件を満たす障害者等には、「障害者等の少額預金の利子所得等の非課税制度」、いわゆるマル優があります。
マル優では、対象となる預貯金などの元本合計350万円までの利子等が非課税になります。
対象者には、身体障害者手帳の交付を受けている人、障害年金を受給している人、遺族年金や寡婦年金を受けている妻など、法律上の一定の要件を満たす人が含まれます。
対象となるかどうかは個別の要件で決まるため、「高齢者なら利用できる」「年金受給者なら誰でも利用できる」という制度ではありません。
マル優とは別に、国債や地方債の利子を対象とする「障害者等の少額公債の利子の非課税制度」、いわゆる特別マル優があります。
特別マル優も額面合計350万円までが非課税となり、通常のマル優とは別枠です。
したがって、要件を満たす人は、マル優350万円と特別マル優350万円をそれぞれ利用できる場合があります。
マル優を利用するには、最初の預入等をする日までに「非課税貯蓄申告書」を金融機関を経由して税務署長へ提出する必要があります。
さらに原則として、預入等の都度「非課税貯蓄申込書」を金融機関へ提出します。
金融機関では、障害者手帳、年金証書など対象者であることを確認できる書類の提示を求められます。
財形貯蓄制度は、勤労者が事業主を通じて給与から天引きする形で積み立てる制度です。
財形貯蓄には、一般財形貯蓄、財形住宅貯蓄、財形年金貯蓄の3種類があります。
勤務先が財形制度を導入していることなどが利用条件となります。
| 種類 | 目的 | 利子等の非課税 |
|---|---|---|
| 一般財形貯蓄 | 使途自由 | なし |
| 財形住宅貯蓄 | 住宅取得・増改築等 | あり |
| 財形年金貯蓄 | 60歳以降の年金受取 | あり |
財形住宅貯蓄と財形年金貯蓄は、契約時に55歳未満の勤労者など所定の要件を満たす必要があります。
財形住宅貯蓄と財形年金貯蓄は、両方を合算して元利合計550万円までから生じる利子等が非課税になります。
なお、財形年金貯蓄のうち生命保険・損害保険など一定の商品では、払込額385万円までという別の基準があります。
財形住宅貯蓄や財形年金貯蓄は、住宅取得や年金受取という目的に対して税制上の優遇が設けられています。
そのため、所定の目的以外で払い出すと、非課税措置が受けられなくなり、過去の利子等に課税される場合があります。
具体的な追徴範囲や例外は契約内容・制度上の要件によって異なるため、利用前に勤務先や金融機関へ確認してください。
法人が国内で受け取る預金利息については、支払時に所得税・復興特別所得税15.315%が源泉徴収されるのが一般的で、個人のような住民税5%の利子割はありません。
ただし、法人の場合はこれで課税関係が完結する「源泉分離課税」ではありません。受取利息は法人の所得計算に含まれ、源泉徴収された税額は法人税申告上で取り扱われます。
したがって、「法人の定期預金利息の税率は15.315%で完結する」と理解するのは正確ではありません。
NISAは株式や投資信託など一定の金融商品を対象とする制度で、銀行の定期預金はNISAの対象商品ではありません。
そのため、NISA口座を持っていても、通常の定期預金利息に対する20.315%の課税が非課税になるわけではありません。
定期預金の金利を比較するときは、すべての銀行が通常は税引前年利で表示しているため、表示金利だけでも比較はできます。
ただし、「実際にいくら増えるのか」を知りたい場合は、税引後利息を計算するとより具体的です。
たとえば年1%の税引後相当利率は概算で約0.79685%、年2%なら約1.5937%です。
金額が大きくなるほど税引前と税引後の差も大きくなるため、受取額で比較することも重要です。
個人の国内預貯金利息には、原則20.315%(所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%)がかかります。
国内の預貯金利息は原則として源泉分離課税で、金融機関が税金を差し引くため、通常は確定申告不要です。また原則として確定申告することもできません。
預金利息については、2037年12月31日までに支払を受ける利子等が対象です。
対象となる障害者等は、預貯金などの元本合計350万円までの利子等について非課税措置を受けられます。特別マル優の国債・地方債350万円枠は別枠です。
原則として両方を合わせて元利合計550万円までから生じる利子等が非課税です。商品によっては別の限度額ルールがあります。
※本ページは2026年8月時点の公表制度をもとに一般的な預貯金利息の税制を説明しています。個別の課税関係は居住地、金融商品、法人・個人の別などによって異なる場合があります。最新情報は国税庁・厚生労働省・金融機関等でご確認ください。
