「30万円の定期預金を作った後、10万円の臨時収入が入ったので、同じ定期預金へ追加して40万円にしたい」と考えることがあります。
通常の定期預金では、すでに成立している1本の定期預金明細へ、後から元本を追加して増額することは原則できません。
ただし、同じ定期預金口座の中に「新しい定期預金」を追加することはできます。また、積立定期預金など、もともと継続的な積立を前提にした商品では追加預入が可能です。
| 方法 | できる? | ポイント |
|---|---|---|
| 既存の1本の定期預金へ元本を追加 | 原則できない | 預入日・金利・満期日がすでに確定しているため |
| 同じ定期預金口座へ新しい定期預金を追加 | 可能な場合が多い | 別明細・別契約として預ける |
| 積立定期預金へ追加 | 商品によって可能 | 毎月積立や臨時追加に対応する商品がある |
定期預金は、預け入れた時点で次の条件が決まります。
・預入金額
・預入日
・預入期間
・満期日
・適用金利
・満期時の取扱い
利息は、その契約条件に基づいて計算されます。
後から元本を追加すると、追加分だけ預入日が異なるため、同じ満期日・同じ金利でどのように利息を計算するかという問題が生じます。
そのため、通常は追加資金を「別の定期預金明細」として新規に預け入れます。
銀行のアプリやインターネットバンキングでは、「追加のお預け入れ」と表示されることがあります。
たとえば三井住友銀行では、既存の定期預金口座に対して「追加のお預け入れ」というメニューがあります。
これは、定期預金口座へ新しい預入明細を追加するための操作であり、すでに成立している個別の定期預金明細の元本を途中で増額するという意味とは分けて考える必要があります。
「定期預金口座に追加できる」と「1本の定期預金の元本を追加できる」は別の話です。
たとえば、すでに30万円の1年定期を持っているとします。
3か月後に10万円の余裕資金ができた場合、通常は既存の30万円へ10万円を足して40万円へ変更するのではなく、10万円を新しい定期預金として預けます。
その結果、
・30万円の定期預金
・10万円の定期預金
という2本の定期預金を持つことになります。
それぞれ預入日が違うため、満期日や適用金利も異なる場合があります。
定期預金が2本に分かれることは、必ずしもデメリットではありません。
たとえば後から急に10万円だけ必要になった場合、10万円の定期預金だけを中途解約できれば、30万円の定期預金は満期まで維持できます。
また、追加した時点で市場金利が上がっていれば、新しい10万円には既存の30万円より高い金利が適用される可能性もあります。
詳しくは定期預金の分散をご覧ください。
どうしても30万円と10万円を40万円の1本へまとめたい場合は、大きく2つの方法があります。
1. 既存の30万円を中途解約し、10万円を加えて40万円の新しい定期預金を作る
2. 30万円の満期を待ち、元利金に10万円を加えて新しい定期預金を作る
一般には、満期が近いなら中途解約せず、満期まで待ってまとめ直す方が利息を減らしにくくなります。
一般的な円定期預金は満期前でも中途解約できる商品が多くあります。
ただし、中途解約すると当初の約定金利ではなく、所定の中途解約利率が適用されるのが一般的です。
中途解約利率は銀行・商品・経過期間によって異なるため、一律に普通預金金利と同じになるわけではありません。
まとめ直す前に、「失う利息」と「新しい定期預金で増える利息」を比較することが重要です。
詳しくは定期預金の解約方法をご覧ください。
満期が近い場合は、既存の定期預金を満期まで維持し、追加資金は普通預金などで待機させる方法があります。
満期を迎えたら、既存定期の元利金と追加資金を合算して、新しい定期預金を作ります。
たとえば、30万円の元本と税引後利息に10万円を加え、約40万円の新しい定期預金として預け直します。
この方法なら、既存定期を中途解約することによる利息低下を避けられます。
満期まで半年・1年と長く残っている場合、10万円をずっと普通預金へ置いておくことが最も有利とは限りません。
追加資金だけを短期定期へ預ける、別の高金利定期へ預けるなどの選択肢もあります。
「一本化したい」という理由だけで、追加資金を長期間低い金利で待機させる必要はありません。
既存の定期預金が自動継続型の場合、満期時に追加資金を足して組み直したいなら、満期前に自動継続を停止する必要があります。
金融機関によっては、インターネットバンキング、アプリ、ATM、窓口などから満期時の取扱いを変更できます。
たとえば三菱UFJ銀行の自動継続定期預金では、継続を停止する場合は満期日までに申し出る仕組みです。
変更期限・方法は銀行ごとに異なるため、満期直前ではなく余裕をもって確認しましょう。
詳しくは定期預金の満期をご覧ください。
満期日に30万円と10万円をまとめて40万円の定期預金にする場合でも、必ず同じ銀行で作り直す必要はありません。
自動継続後の金利は通常、継続日時点の金融機関所定金利となります。
満期時に他行や別期間の定期預金の方が高金利なら、資金を移す選択肢もあります。
「増額すること」だけでなく、「どこへ、何年預けるか」を満期時に改めて比較しましょう。
金利が上昇している時期は、古い定期預金と新しい定期預金で適用金利が異なる場合があります。
追加資金を別明細として預けることで、新しい高金利を早く利用できる可能性があります。
逆に、すでに高い金利で長期定期を持っていて市場金利が下がっている場合は、その定期を中途解約して一本化すると不利になることがあります。
「1本にまとめること」自体には金利上の優位性があるとは限りません。
「毎月少しずつ定期預金へ追加していきたい」という目的なら、通常の定期預金より積立定期預金が向いています。
積立定期預金は、毎月決めた金額を普通預金から自動振替し、一定のルールで定期預金として積み立てる商品です。
金融機関によっては、ボーナス月の増額や臨時の追加預入にも対応しています。
三井住友銀行の「SMBC積立定期預金《りぼん》」では、毎月の振替日以外にもインターネットバンキングから臨時の預け入れができます。
| 項目 | 通常の定期預金 | 積立定期預金 |
|---|---|---|
| 預け方 | まとまった金額を1回預ける | 毎月など継続的に積み立てる |
| 既存明細への元本追加 | 原則できない | 積立の仕組みとして追加預入可能 |
| 臨時追加 | 新しい定期預金として預ける | 商品によって可能 |
| 向いている人 | まとまった余裕資金がある人 | 毎月少しずつ貯めたい人 |
積立定期預金は追加でお金を預けられますが、内部では積立ごとに別明細として定期預金が作られる商品もあります。
満期日や適用金利も積立時期によって異なる場合があります。
「追加入金できる=既存の元本へそのまま加算される」と思い込まず、商品概要を確認してください。
2026年現在は、追加で余裕資金ができたときに、普通預金から定期預金へアプリやインターネットバンキングで預け入れられる銀行が増えています。
三井住友銀行では、SMBCダイレクトやアプリから既存の定期預金口座への追加預入手続きができます。ATMでも一定条件のもとで定期預金へ預け入れできます。
そのため、追加資金ができるたびに窓口へ行く必要は必ずしもありません。
新しい定期預金として追加する場合は、その商品の最低預入額を満たす必要があります。
1,000円から利用できる商品もあれば、1万円・10万円・50万円以上などの商品もあります。
詳しくは定期預金の預入はいくらからをご覧ください。
1. 既存定期の満期まであと何か月か
2. 既存定期の金利はいくらか
3. 追加資金で利用できる現在の金利はいくらか
4. 中途解約すると利息がどれだけ減るか
5. 一本化する必要が本当にあるか
この5点を確認すれば、「中途解約してまとめる」「追加資金だけ別に預ける」「満期まで待つ」のどれが合うか判断しやすくなります。
通常の定期預金では、すでに成立している1本の定期預金明細へ後から元本を追加することは原則できません。追加資金は別の定期預金として預けるのが一般的です。
既存の定期預金口座へ新しい預入明細を追加する意味で使われる場合があります。すでに成立している個別定期の元本を途中で増額することとは別です。
通常はできません。10万円を別の定期預金として預けるか、30万円の満期時に元利金と10万円を合わせて新しい定期預金を作ります。
必ずではありません。中途解約すると利息が減る場合があるため、満期までの残存期間、新旧金利、失う利息を比較して判断してください。
積立定期預金が向いています。毎月の自動積立や臨時追加に対応する商品がありますが、具体的な仕組みは金融機関ごとに異なります。
※定期預金への追加預入、積立定期預金の仕組み、満期時取扱いの変更、中途解約利率、最低預入額などは金融機関・商品によって異なります。実際の手続きでは各金融機関の商品概要説明書・預金規定・公式サイトをご確認ください。
