定期預金のことをイタリア語では「Conto Deposito Vincolato(コント・デポージト・ヴィンコラート)」と言います。
イタリアには預金保険機構があって、預金は10万ユーロまで保証されています。これはEUの公的機関である「Meccanismo unico di risoluzione(メッカニーズモ・ウーニコ・ディ・リゾルッツィオーネ)」に決定権があり、EUの共通した決まりです。
定期預金は、イタリア語では、Conto Deposito Vincolato(コント・デポージト・ヴィンコラート)です。
定期預金をするには、まず銀行あるいは郵便局での口座開設が必要になります。定期預金の期間は1カ月から最高で5年間ですが、銀行によりその期間が3年までのところもあります。
利率は銀行によって異なります。途中で解約すると日本と同じように利率にペナルティーが発生しますので注意が必要です。そして普通口座は口座維持費と税金がかかります。定期預金は普通口座に比べて利率が高いので、少しでもまとまったお金がある場合は定期預金が活用できます。
参考となる会話文の例を以下に記します。
◆ 定期預金をしたいので、普通口座を開きたいです。「Vorrei aprire il conto corrente per il conto deposito vincolato.」(ヴォルレイ・アプリーレ・イル・コント・コルレンテ・ぺル・イル・コント・デポージト・ヴィンコラート)
◆ 定期預金の期間はどのくらいですか?「Quanto e` la durata del conto deposito vincolato?」(クアント・エ・ラ・ドゥラータ・デル・コント・デポージト・ヴィンコラート?)
◆ 利率を教えてください。「Vorrei sapere quanto e` il tasso degli interessi.」(ヴォルレイ・サぺーレ・クアント・エ・イル・タッソ・デイ・インテレッシ)
イタリアにおける預金保険機構では、預金は10万ユーロまでが保証されています。これは、もし預金をしている銀行が破綻した場合には、口座に預けてある金額の10万ユーロまでは保証されるということです。
また銀行が破たんした日から計算して、30日以内に戻ってくることになっています。ただし、最近イタリアの地方銀行が2行破綻したこともあり、この保証制度は見直される可能性があります。
これについてはEUの公的機関であるSingle Resolution Mechanism 、イタリア語ではMeccanismo unico di risoluzione(メッカニーズモ・ウーニコ・ディ・リゾルッツィオーネ)が決定権を持っており、イタリア独自の決まりではなく、EUの共通した決まりになります。
イタリアの銀行で口座開設をするには、銀行によって違いますが、基本的には次のものが必要です。
パスポート、あるいはイタリアのIDカードであるCarta d`dentita`(カルタ・ディデンティタ)、納税コード番号・Codice Fiscale(コーディチェ・フィスカーレ)、滞在許可書・Permesso di soggiorno(ぺルメッソ・ディ・ソッジョールノ)です。
オリジナルとコピーが必要ですので、先にコピーを用意して出向いたほうが手続きが早いです。なお、このCodice Fiscaleをもらうためには、滞在許可書が必要です。駐在等の目的でイタリアにある程度の期間住む予定の方は、まず滞在許可書をもらうことが先決です。なお、未成年は銀行口座を開設はできません。
旅行者は口座開設できないのですが、銀行によっては、イタリアに常時滞在していない人のために口座を開設してくれるところもあります。ただしこの場合でも、イタリア国内の連絡先が必要になります。その際にはパスポートも必要です。
銀行によって維持費に差がありますが、年間35ユーロほどです。その他にもBollo(ボッロ)と呼ばれている税金がかかります。ですので少なくとも200ユーロほどは普通口座に預けないと赤字になる可能性があります。とは言え、支払い、振込等では口座を持つことが必須です。給料の振り込みにも口座が必要ですし、ガス代・電気代・水道料等の支払いは口座を持っていればスムーズです。
また、車や家を購入するなど、大金を支払う場合は現金での支払いには上限があります。現金で支払いができるのは3,000ユーロまでと法律で決められていますし、車や家の購入はカードではできません。
イタリアにある程度の期間、滞在しようと思っている方は、口座開設が必要になります。銀行より郵便局のほうが手数料等は安いのが普通です。いずれにせよ、詳細は渡される契約書に明記されています。そのためにも契約書のイタリア語Contratto(コントゥラット)という言葉は覚えておいてください。
すでに書いたように、郵便局でも口座開設が可能です。イタリアの銀行は営業時間が短いのですが、郵便局(とりわけ本局)は営業時間が長く、局によっては19時まで、そして土曜日も午前中は営業しているところもあり、大半の市町村には郵便局があります。
ちなみに解約する場合に解約金はかかりませんが、解約日までの口座維持費等を差し引かれます。実際に口座が解約されるまでには、2週間ほどかかります。
参考となる会話文の例を以下に記します。
◆ 普通口座を開きたい。「Vorrei aprire il conto corrente.」(ヴォルレイ・アプリーレ・イル・コント・コルレンテ)
◆ 普通口座を開くには、何を持って来なければよいですか?「Quale documento ho bisogno per aprire il conto corrente?」(クアーレ・ドクメント・オ・ビゾーニョ・ぺル・アプリーレ・イル・コント・コルレンテ?)
◆ 普通口座の口座維持費はいくらですか?「Posso sapere quanto e` il canone?」(ポッソ・サぺーレ・クアント・エ・イル・カーノネ?)
◆ 口座にかかる税金はいくらですか?「Quanto e` il bollo?」(クアント・エ・イル・ボッロ?)
◆ 口座維持費は年払いですか、それとも隔月払いですか?「Addebitate il canone ogni anno o ogni mese?」(アッデビターテ・イル・カーノネ・オンニ・アンノ・オ・オンニ・メーゼ?)
ユーロと日本円の両替にはパスポート、あるいはイタリアのIDカードが必要です。
大都会には両替所がありますが、換算率がわるい、もしくは換算率がよくても手数料が高いことが多々あるので、注意が必要です。
銀行はどこでも両替が可能で、両替所に比べて換算率はよいです。ただし、銀行は土・日・祝日は閉まっており、平日でも昼休みがあります。開行時間は、銀行によって異なりますが、おおよそ朝の8時30分から13時まで、午後は14時30分から16時30分頃までです。
銀行に入る時は、セキュリティーチェックが厳しいので、なるべく大きな荷物は持たずに行くことです。日本円からユーロに両替する場合は、多額な場合は銀行によって持ち合わせのユーロが限られていることもあるので、その場合には複数の銀行に出向いて両替することになります。
さらにコインの両替はできません。また偽札が多く出回っているので、単価の大きいお札の両替はあまり歓迎されないこともあります。やっと手にした100ユーロ札も、お店で支払う時には同じ理由であまり歓迎されません。逆にユーロから日本円への両替は日本からの直行便がある空港の銀行、あるいは両替所でないと日本円のない可能性があります。ですので日本で両替を検討したいところです。
イタリアでは至る所にATMがあるので、小さな街でも簡単に見つかります。週に7日間、24時間、休み無しで作動しています。
ATMサービスには通常、英語バージョンがあります。イタリアの銀行で発行されるカードはデビットカードです。デビットカードはイタリア語でBancomat(バンコマット)と呼び、いわゆる日本で言うキャッシュカードは存在しません。
引きだすことはPrelievo(プレリエ―ヴォ)です。毎回、引き出すたびに手数料がかかる場合があるので、契約時に銀行でお尋ねください。
イタリアの銀行のデビットカードで引きだせる上限は、一日1,000ユーロ、一ヶ月5,000ユーロですが、普通は銀行との契約によって上限に差があります。
ただし一番重要なことは、必ずイタリアの銀行が設置しているATMを利用することです。そして暗証番号を打つ時には、必ず片方の手で隠して絶対に誰からも見られないようにして打ってください。また、出金の際にはレシートの発行の有無を選択できるので、必ずレシートをもらうようにしてください。
信じがたいことですが、カードが機械から出てこないこともあります。そのようなリスクも考慮して、できれば銀行の開いている時間帯に利用したいです。デビットカードを使って入金できるタイプのATMも最近はあります。入金はVersamento(ヴェルサメント)です。ただし、ご自身の銀行のATMでのみ入金が可能です。
参考となる会話文の例を以下に記します。
◆ デビットカードを使ってATMで引きだす時の手数料はいくらですか?「Quanto costa la commissione per il prelievo all'ATM?」(クアント・コスタ・ラ・コンミッシオーネ・ぺル・イル・プレリエ―ボ・アッラーティーエンメ?)
◆ デビットカードの上限を教えてください。「Puo` dirmi il limite del mio bancomat?」(プオ・ディルミ・イル・リーミテ・デル・ミオ・バンコマット?)