相続定期預金

相続定期預金

相続定期預金とは、相続した資金を預け入れることによって、初回満期日まで上乗せ金利が適用される定期預金です。

相続定期預金の具体的な商品(3つ)

日本にある金融機関で、具体的な相続定期預金を提供しているところを3つご紹介します。

順位銀行期間金利
1位鶴岡信用金庫3カ月年0.80%
2位西武信用金庫6カ月年0.50%
3位飛騨信用組合5年年0.31%

(2022年6月25日現在)

1位. 鶴岡信用金庫

鶴岡信用金庫の相続定期預金

期間:3カ月、金利:年0.80%、金額:100万円以上

鶴岡信用金庫の相続定期預金「つなぐ思い」であれば年0.80%の高い金利で3カ月間運用することができます。

預け入れ後に魅力的な金融商品が見つかった場合でも満期日が3カ月後に到来するため、別の金融機関に資金を動かしやすいです。

2位. 西武信用金庫

西武信用金庫の相続定期預金

期間:6カ月、金利:年0.50%、金額:100万円以上

西武信用金庫の「未来預金」はこれらの金融機関以上の金利を提供しています。

年0.50%の金利で6カ月間相続定期預金で運用できます。その間に他の金融商品を探したい人などが西武信用金庫の相続定期預金を活用できます。

3位. 飛騨信用組合

飛騨信用組合の相続定期預金

期間:5年、金利:年0.31%、金額:10万円以上

飛騨信用組合の相続定期預金(メモリアル定期「感謝」)は、5年もので店頭表示金利(年0.01%)に年0.30%が加算されます。

5年間利用する予定がない資金を安全に年0.31%の金利で運用できます。

<情報ソース>

1.鶴岡信用金庫
https://www.tsuruoka-sk.jp/inheritance/468-tsunagu.html
2.西武信用金庫
https://www.shinkin.co.jp/seibu/personal/savings/deposit/inheritance/
3.飛騨信用組合
https://www.hidashin.co.jp/saving/detail4.html

地方銀行や信用金庫の相続定期預金

地方銀行や信用金庫の相続定期預金

相続した資金を高めの金利で安全に運用したいと考えている人に向いているのが、相続定期預金です。

相続定期預金の利率は、金融機関の支店などで目にする定期預金などの通常金利よりも高く、相続定期預金はおもに地方銀行や信用金庫などで取り扱われています。

相続定期預金の優遇金利

相続定期預金の優遇金利

相続定期預金は、取引している金融機関に遺産分割協議書などを提出することで、優遇金利を受けられます。

相続定期預金は、より多くの利息を求めている個人の資産運用手段の一つです。

相続定期預金の金利

相続定期預金の金利

相続定期預金の金利は金融機関によってまちまちであり、3カ月満期の商品で年1.00%以上の金利を提示している地方銀行や信用金庫があります。

相続定期預金の満期日は短いもので1カ月、長くなると5年後に満期がくる商品を提供している金融機関もあります。

3カ月から1年で満期がくる相続定期預金を販売している金融機関が多くなっていますが、期間が長くなればなるほど金利は低くなる傾向にあります。

相続定期預金の金利の年率表示

相続定期預金の金利の年率表示

相続定期預金の金利は、年率表示になっています。

ですので、預入期間3カ月で金利が年1.00%の商品であっても、1年満期で金利年0.25%のものと満期金としての入金額は同じになります。

期間3カ月で金利が年1.00%の相続定期預金の場合

期間3カ月で金利が年1.00%の相続定期預金の場合

例えば、期間3カ月で金利が年1.00%の相続定期預金に1,000万円を預け入れた場合を考えます。

満期日である3カ月後に、1,000万円の1.00%にあたる10万円を受け取れると思いがちですが、年率表示であるため4分の1(3カ月÷12カ月)の25,000円が税引前の利息になります。

期間1年で金利が年0.25%の相続定期預金の場合

期間1年で金利が年0.25%の相続定期預金の場合

一方、期間1年で金利が年0.25%の相続定期預金に1,000万円を預け入れた場合を考えてみます。

1年後の満期日に受け取ることができる税引前の利息は25,000円になります。

このように両者は同じ利息になります。

(※ なお、相続定期預金の場合は、金利優遇期間は初回満期日までであり、自動継続にして一度満期を迎えてしまうと、それ以降の受取利息は定期預金の通常の店頭表示金利が適用されます。)

相続定期預金にまつわる銀行側の狙い

相続定期預金にまつわる銀行側の狙い

相続定期預金を取り扱う金融機関には、さまざまな狙いがあります。

まず、メガバンクや大手信託銀行は相続定期預金を取り扱っていません。おもに地方銀行や信用金庫が相続定期預金を取り扱っていますが、この背景には加速している地方の高齢化があります。

日本の若年層は東京などの都心に移動する傾向が強まっており、相続によって資金が地方から都心に移る現象が起こっています。

相続で都心に資金が流れる

相続で都心に資金が流れる

地方銀行や信用金庫は、全国各地に支店がありません。

地方の限られた地域で営業活動を行っている地方銀行や信用金庫は、相続の発生によって都心に支店があるメガバンクなどに資金が流れる状況に直面しています。

資金を地元に留めてもらう意図

資金を地元に留めてもらう意図

相続が発生した場合、都心に暮らしている相続人は帰省して地元で相続手続きを行うことが一般的です。地方銀行や信用金庫は相続人が地方に帰省している間に金利が高い相続定期預金を提供しようとします。

これには相続で継承した資金を地元に留めてもらう意図があります。

そして相続定期預金の初回満期日の後に、他の種類の預金とは違った商品を購入してもらって手数料収入を得ようと地方銀行や信用金庫は考えています。

相続定期預金の特徴

相続定期預金の特徴は、何といっても金利の高さです。通常の定期預金と比べて高い利率になっており、元本割れの心配もありません。

相続定期預金の特徴

現在、三菱UFJ銀行が提供している3カ月もの「スーパー定期」の金利は年0.002%です。ところが、鶴岡信用金庫の相続定期預金の場合、期間3カ月ものであれば、年0.80%の金利です(2022年6月25日時点)。

つまり、三菱UFJ銀行の3カ月ものスーパー定期と比較すると、鶴岡信用金庫の相続定期預金は400倍の金利です。

相続税を支払うまでの避難先

相続税を支払うまでの避難先

また、相続税を支払うまでの避難先として、相続定期預金は使いやすいです。

日本では、相続日から10カ月以内に相続税を納めなければならず、その間に相続税納付のためのプランを立てる必要があります。

相続した資金をどのように利用すべきかをすぐには思いつきにくいので、相続税を納付するまでの準備資金の預入先としても、相続定期預金は活用できます。

相続定期預金の注意点

相続定期預金の注意点

相続定期預金の注意点は、金融機関の店舗に行って、さまざまな手続きをしなければならないことです。

亡くなった被相続人が口座を保有していた金融機関では、遺族が預金の払い戻し手続きなどを行う必要があります。

ただし、被相続人の預金払い戻し手続きを行う金融機関と相続人が相続定期預金の申し込みを行う金融機関が同じ場合は、比較的負担が少ないです。

相続財産を受け取ってから1年以内

相続財産を受け取ってから1年以内

しかしながら、異なる金融機関で預金払い戻し手続きと相続定期預金の申し込みを行う場合は、いろいろな書類を準備しなければならず、時間もかかります。

また、相続定期預金は相続人が相続財産を受け取ってから1年以内に金融機関で申し込みを行わなければなりません。

もし相続で資産を継承して数年経過したところで相続定期預金の存在を知っても、申し込みはできません。これは相続定期預金の注意点です。

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