普通預金と定期預金は、どちらも元本保証のある代表的な円預金ですが、使う目的が異なります。
普通預金は、生活費や近い将来の支払いに備えて自由に出し入れする預金です。定期預金は、一定期間使わない資金を満期まで預け、普通預金より高い金利を目指す預金です。
ただし、2026年現在は普通預金の優遇金利が一部の定期預金金利を上回る場合もあります。「普通預金は必ず低金利、定期預金は必ず高金利」とは限りません。
| 比較項目 | 普通預金 | 定期預金 |
|---|---|---|
| 主な用途 | 生活費・決済・緊急予備資金 | 一定期間使わない貯蓄 |
| 預入期間 | 定めなし | 1カ月・3カ月・1年など |
| 入出金 | 随時可能 | 原則として満期まで制限 |
| 金利 | 変動金利 | 預入時の固定金利が一般的 |
| 金利水準 | 通常は低めだが優遇金利あり | 通常は普通預金より高め |
| 給与・年金受取 | 利用可能 | 通常は利用不可 |
| 口座振替 | 利用可能 | 通常は利用不可 |
| 中途解約 | 不要 | 可能だが中途解約利率を適用 |
| 預金保険 | 対象 | 対象 |
普通預金は、給与・年金の受取、公共料金やクレジットカード代金の口座振替、ATM、振込、デビットカードなどに利用できます。
満期がなく、必要なときに必要な金額を引き出せるため、日常生活の中心口座として適しています。
毎月の生活費、数カ月以内に使う資金、急な支出に備える緊急予備資金は、普通預金へ置くのが基本です。
定期預金は、預入時に満期日を決め、原則としてその日まで資金を預ける商品です。
銀行は一定期間資金を運用できるため、一般には普通預金より高い金利を設定します。
住宅購入、教育費、車の買替えなど、使う時期がある程度決まっている資金にも利用できます。
定期預金へ預ける前に、生活費と緊急予備資金を普通預金に残しておくことが重要です。
普通預金は変動金利です。金融情勢や銀行の方針によって、口座保有中でも金利が変更されます。
証券口座との連携、給与受取、クレジットカード利用、預金残高などの条件を満たすと、優遇金利が適用される場合があります。
定期預金は、預入時の金利が満期まで固定される商品が一般的です。
市場金利が下がっても契約時の金利が維持される一方、市場金利が上昇しても既存の定期預金金利は通常上がりません。
変動金利定期預金など、一定期間ごとに金利を見直す商品もあります。
一般には、定期預金の方が普通預金より高金利になりやすい傾向があります。
しかし、普通預金の優遇プログラムや期間限定キャンペーンによっては、普通預金の金利が一部の定期預金金利を上回ることがあります。
金利を比較するときは、同じ基準日の普通預金通常金利・優遇金利・定期預金金利を確認してください。
優遇金利には対象残高の上限や条件があるため、広告に表示された最大金利だけで判断しないことが重要です。
普通預金は、原則としていつでも自由に入出金できます。
定期預金は、満期まで預けることを前提としています。満期前に引き出す場合は、中途解約手続きが必要です。
自由度を重視するなら普通預金、一定期間使わないことが決まっているなら定期預金が向いています。
定期預金は満期前でも中途解約できる商品が一般的です。
ただし、預入時の約定金利ではなく、金融機関所定の中途解約利率が適用されます。
中途解約すると、当初予定していた利息を受け取れないため、近い将来使う可能性のある資金は普通預金へ残しましょう。
一部解約ができるかどうかは、金融機関と商品によって異なります。
定期預金の満期時には、次のような取扱方法があります。
元利自動継続では、元本と利息を合わせて同じ期間の定期預金へ継続します。
元金自動継続では、元本だけを継続し、利息を普通預金へ入金します。
満期自動解約では、元本と利息を普通預金へ入金します。
普通預金は、給与受取、口座振替、振込、デビットカードなどの決済機能を備えています。
定期預金は貯蓄商品であり、給与受取や公共料金の口座振替には通常利用できません。
日常の支払いに必要な資金を定期預金へ移し過ぎると、普通預金の残高不足が起こる可能性があります。
総合口座は、普通預金を中心に、定期預金や当座貸越などを組み合わせたサービスです。
紙の通帳一冊で普通預金と定期預金を管理する銀行もあれば、アプリやインターネットバンキング上で管理する銀行もあります。
すべての普通預金口座が自動的に総合口座になるわけではなく、サービス内容も銀行ごとに異なります。
総合口座では、定期預金を担保として、普通預金残高を超える支払いを自動融資する場合があります。
公共料金やカード代金の引き落としを継続できる点は便利ですが、借入金には貸越利息がかかります。
普通預金残高がマイナス表示になっている場合は、当座貸越を利用している可能性があります。
積立定期預金は、普通預金から毎月一定額を自動振替し、定期預金として積み立てる商品です。
給与受取後に自動振替日を設定すると、先取り貯蓄の仕組みを作れます。
積立額の変更、ボーナス月の増額、途中解約などの条件は金融機関によって異なります。
毎日の最終残高に、その日の金利を適用して日割り計算する商品が一般的です。
税引前利息 = 預金残高 × 年利率 × 預入日数 ÷ 365日
預入金額、約定金利、預入期間に基づいて利息を計算します。
単利型と複利型があり、長期定期預金では半年複利などを採用する商品があります。
個人が受け取る普通預金と定期預金の利息には、原則として20.315%の源泉分離課税が適用されます。
| 税区分 | 税率 |
|---|---|
| 所得税・復興特別所得税 | 15.315% |
| 地方税 | 5% |
| 合計 | 20.315% |
銀行の公式サイトに表示される金利は、通常、税引前の年率です。
日本国内に本店を置く対象金融機関の利息付き普通預金と定期預金は、いずれも預金保険制度の対象です。
同じ金融機関の普通預金、定期預金などを合算し、預金者1人当たり元本1,000万円までと、破綻日までの利息等が保護されます。
普通預金と定期預金にそれぞれ1,000万円の保護枠があるわけではありません。
同じ銀行の本店・支店・インターネット支店に分けても、同一金融機関の預金として名寄せされます。
無利息・要求払い・決済サービス提供の3条件を満たす普通預金は、決済用預金として全額保護されます。
通常の利息付き普通預金や定期預金は、元本1,000万円までと利息等が保護対象です。
1,000万円を超える決済資金を安全性重視で置く場合は、金融機関所定の無利息型普通預金を検討できます。
| 資金の目的 | 向いている預金 |
|---|---|
| 毎月の生活費 | 普通預金 |
| 給与・年金の受取 | 普通預金 |
| 公共料金・カード代金の支払い | 普通預金 |
| 急な支出に備える資金 | 普通預金 |
| 数カ月から数年使わない資金 | 定期預金を比較 |
| 毎月自動的に貯めたい | 積立定期預金 |
| 1,000万円超の決済資金 | 決済用預金を検討 |
定期預金へ預ける金額は、総資産だけで決めるのではなく、近い将来の支出を差し引いて考えます。
普通預金には、毎月の生活費、税金、保険料、医療費、住宅・車の修理などに備える資金を残します。
中途解約を繰り返さないよう、満期まで使わないと判断できる資金だけを定期預金へ移しましょう。
まとまった資金を一つの長期定期預金へ預けると、途中で資金が必要になった場合に全額を解約する可能性があります。
資金を複数に分け、3カ月、6カ月、1年など異なる満期へ預けると、順番に満期を迎えます。
この方法は、金利上昇時に満期資金を新しい金利へ預け替えやすい利点もあります。
| 普通預金のメリット | 定期預金のメリット |
|---|---|
| 自由に入出金できる | 普通預金より高金利になりやすい |
| 決済機能が豊富 | 預入時の金利を固定できる |
| 急な支出に対応できる | 貯蓄を取り崩しにくい |
| 優遇金利を利用できる場合がある | 満期日を目標日に合わせられる |
| 普通預金のデメリット | 定期預金のデメリット |
|---|---|
| 通常金利が低い場合が多い | 満期まで資金を使いにくい |
| 自由に使えるため貯まりにくい | 中途解約すると利息が減る |
| 変動金利で金利が下がる場合がある | 金利上昇時も既存金利は通常上がらない |
| 優遇条件が複雑な場合がある | 決済機能に利用できない |
普通預金は自由に出し入れでき、定期預金は満期まで預けることを前提とする点です。
必ず高金利ではありません。普通預金の優遇金利が一部の定期預金金利を上回る場合があります。
中途解約できる商品が一般的ですが、所定の中途解約利率が適用され、予定した利息を受け取れません。
総合口座や銀行アプリでまとめて管理できる場合があります。サービス内容は銀行によって異なります。
個人の場合、どちらも原則として20.315%の源泉分離課税です。
違います。同じ金融機関の普通預金と定期預金などを合算して、元本1,000万円までと利息等が保護されます。
毎月の生活費、近い将来の支払い、急な支出に備える資金を残し、それを超える資金から定期預金を検討します。
普通預金は、自由な入出金と決済機能を備えた生活資金向けの預金です。定期預金は、一定期間使わない資金を満期まで預ける貯蓄向けの預金です。
近い将来使う資金と緊急予備資金は普通預金、満期まで使わない資金は定期預金という使い分けが基本です。
金利だけで決めず、普通預金の優遇条件、定期預金の中途解約利率、資金を使う時期、預金保険制度を確認し、両方を組み合わせて管理しましょう。
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