定期積金と積立定期預金は、名前は似ていても大きな違いがあります。
定期積金と積立定期預金は、いずれも積立式の金融商品で名前が似ているため混同されやすいのですが、大きな違いがあります。
定期積金と積立定期預金の違いでまずあげられるのが満期日です。定期積金は毎月一定額の掛金を払い込むことにより、事前に設定した満期日に払い込んだ分の資金とその利息である「給付契約金」を受け取る商品です。これに対して積立定期預金は、定期的に普通預金口座から定期預金口座へと資金を振り替えて、いくつもの定期預金をつくる預金商品です。
そのため積立定期預金は、資金を預け入れた日がそれぞれの定期預金の起算日となります。つまり1月に積み立てた資金は来年の1月が満期日、2月に積み立てた資金は来年の2月が満期日といった形で、毎月の積立一つ一つが独立した定期預金となっています。満期日が一つに集約されているのか?分散しているのか?が定期積金と積立定期預金の大きな違いの一つです。
また、定期積金と積立定期預金は積み立て方にも違いがあります。定期積金は毎月一定の日に、決まった金額を積み立てます。一方、積立定期預金は、毎月の積立額が決まっている訳ではありません。積立定期預金は、口座振替による自動的な振替だけでなく、ATMからの随時入金や、ボーナス時などの増額積立が可能です。さらに金融機関によっては普通預金口座の残高が最低指定残高を超えた場合に、超過分を自動的に積み立てることもできます。
では、定期積金と積立定期預金はどのように使い分けるのが良いのでしょうか?定期積金は契約時に満期日や目標額を設定できる商品です。そのため「いつまでに、いくら貯めたい」というような具体的な目標額がある場合に向いています。
一方で、積立定期預金は預入期間が設定されているだけで、月々の積立額も一律である必要はありません。また、それぞれの積立が独立した定期預金なので、満期を迎えたものについては個別に払い戻せます。そのため「具体的な利用目的はないけれども、毎月計画的に貯蓄して将来に備えておきたい」といった場合に向いています。