「金利」「利率」「利回り」は、似た言葉ですが意味は同じではありません。
金利・利率は、元本に対して利息がどれくらい付くかを示す「割合」です。利息は実際の「金額」、利回りは元本に対してどれくらいの収益を得たかを示す「収益率」です。
定期預金では、まず表示されている金利・利率を確認し、その金利から実際の利息を計算します。さらに複数年の運用や再投資まで含めて収益性を比較するときに「利回り」という考え方が役立ちます。
| 用語 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 金利 | 元本に対して利息が付く割合 | 年1.00% |
| 利率 | 元本に対する利息の割合。預金では金利とほぼ同じ意味 | 年1.00% |
| 利息 | 実際に受け取る・支払う金額 | 1万円 |
| 利回り | 元本に対する収益を年率などで表した割合 | 年1.01%など |
金利とは、お金を預けたり借りたりしたときに、元本に対してどれくらいの割合で利息が発生するかを示す数字です。
たとえば、100万円を年1.00%の定期預金へ1年間預ける場合、税引前利息は1万円です。
1,000,000円 × 0.01 = 10,000円
この「1.00%」が金利で、「1万円」が利息です。
利率とは、元本に対して支払われる利息の割合です。
預金・ローンなどでは、「金利」と「利率」はほぼ同じ意味で使われることが多くあります。
たとえば「定期預金金利 年1.00%」「適用利率 年1.00%」という表現は、実務上ほぼ同じ内容を示します。
日常的な銀行取引では、金利と利率を厳密に使い分けないことが多くあります。
一般には、金利はお金の貸し借りに伴う利息の割合を広く表す言葉、利率はその割合を数値として表す言葉と考えると分かりやすいでしょう。
預金を比較するときは、「金利」と「利率」はほぼ同じ意味として扱って問題ありません。
利息は、金利・利率を使って計算された実際の金額です。
100万円を年1.00%で1年間預ければ、税引前利息は1万円です。
個人の預貯金利息には原則20.315%の税金がかかるため、実際の税引後受取額は約7,968円となります。
利回りとは、投じた元本に対して、一定期間でどれくらいの収益を得たかを割合で表したものです。
預金だけでなく、債券、投資信託、不動産など幅広い金融・投資商品の収益性比較に使われます。
利回りは、単純に「表示金利」と同じではなく、受取利息、再投資、値上がり益・値下がり損、手数料などをどこまで含めるかによって意味が変わります。
1年間の単純な利回りは、次の式で考えられます。
利回り = 1年間の収益 ÷ 投資元本 × 100
100万円を投資して、1年間で1万円の利益を得た場合は、
10,000円 ÷ 1,000,000円 × 100 = 1.00%
利回りは1.00%です。
1年間の単利定期預金では、金利と利回りはほぼ同じになります。
年1.00%の定期預金へ100万円を1年間預け、税引前で考えれば、利息は1万円で利回りも1.00%です。
ただし、複数年・複利・税引後・キャンペーン特典などを含めると、表示金利と実際の利回りは一致しない場合があります。
年利は、1年間を基準として表した金利・利率です。
銀行の普通預金・定期預金では、通常「年○%」という年利で表示されます。
6カ月もの定期預金が「年1.00%」でも、6カ月で1.00%分の利息を受け取れるわけではありません。
100万円を年1.00%で約半年預ける場合、税引前利息はおおむね約5,000円です。
実際には、次のように日割り計算します。
利息 = 元本 × 年利率 × 預入日数 ÷ 365
単利では、最初の元本だけに利息が付きます。
100万円を年1%で3年間運用した場合、税引前利息は3万円です。
1,000,000円 × 0.01 × 3年 = 30,000円
3年間の総収益率は3%ですが、1年当たりで見ると年1%です。
複利では、利息を元本へ組み入れ、その合計額に次の利息が付きます。
100万円を年1%で3年間、1年複利で運用した場合の税引前元利合計は、
1,000,000円 × 1.013 = 1,030,301円
3年間の利益は30,301円です。
実効利回りは、複利効果などを考慮して、実際にどれくらいの収益率になるかを示す考え方です。
利息の受取回数や再投資の頻度が多いほど、同じ名目金利でも実効利回りがわずかに高くなる場合があります。
年1回だけ利息を元本へ組み入れる1年複利で、運用期間を1年間だけ見る場合、表示年利と実効的な年利回りはほぼ同じです。
差が生まれるのは、半年複利、毎月複利など、1年の途中で複数回利息を組み入れる場合です。
名目年利1.00%を半年ごとに複利運用すると仮定した場合、税引前の理論上の1年間の実効利回りは、
(1+0.01÷2)2−1 = 約1.0025%
表示金利1.00%より、複利効果によってわずかに高くなります。
実際の預金では税金・端数処理があるため、理論値とは異なります。
銀行が表示する預金金利は通常、税引前です。
個人の預貯金利息には原則20.315%の税金がかかるため、実際に手元へ残る税引後利回りは低くなります。
年1.00%なら、税引後相当利率は単純な概算で約0.79685%です。
金利・利回りを比較するときは、物価上昇率も重要です。
名目金利1%でも、インフレ率が2%なら、実質金利は近似的に約−1%です。
預金残高は増えていても、購買力が低下する可能性があります。
債券では、「表面利率」と「利回り」の違いが特に重要です。
表面利率は額面金額に対して支払われる利子の割合ですが、債券を額面より安く買ったり高く買ったりすると、実際の利回りは表面利率と異なります。
額面100万円、表面利率1%の債券を100万円で買えば、年間利子は1万円です。
同じ債券を90万円で買えれば、1万円の利子は購入価格90万円に対して約1.11%に相当します。
さらに満期時の償還差益まで含めれば、利回りは変わります。
投資信託では、分配金だけでなく基準価額の値上がり・値下がりを含めて収益率を見る必要があります。
分配金が多くても、その分だけ基準価額が下がっていれば、高利回りとは限りません。
不動産では、年間家賃収入を物件価格で割った「表面利回り」と、管理費・修繕費・固定資産税・空室損失などを差し引いた「実質利回り」があります。
同じ「利回り」という言葉でも、金融商品によって含める収益・費用が異なります。
「利回り○%」という数字だけではなく、何を収益に含み、何を元本・費用として計算しているかを確認することが重要です。
1カ月・3カ月などの短期商品で「年5%相当」と表示されていても、実際に5%の利益を受け取れるわけではありません。
短期間の収益を1年間に換算して表示しているため、実際の収益額は運用期間分だけです。
預金キャンペーンでは、通常利息に加えて現金・ポイントが付与される場合があります。
その場合、現金・ポイントを収益へ含めれば、実質的な利回りは表示金利より高くなることがあります。
ただし、特典には上限・条件・付与時期があるため、必ず受け取れる金額だけで比較してください。
定期預金を満期前に解約すると、中途解約利率が適用されるため、当初予定していた利回りを得られない場合があります。
複利商品では、途中解約により将来の複利効果も失われます。
定期預金を自動継続しても、最初の金利がそのまま続くとは限りません。
通常は継続日時点の金利が適用されるため、長期間の実際の利回りは、各期間の金利によって変化します。
100万円を年1.00%の1年定期へ預けた場合を整理すると、次のようになります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 元本 | 100万円 |
| 金利・利率 | 年1.00% |
| 税引前利息 | 1万円 |
| 税引後利息の概算 | 約7,968円 |
| 税引前年利回り | 約1.00% |
| 税引後年利回りの概算 | 約0.79685% |
預金・ローンでは、ほぼ同じ意味で使われることが多くあります。どちらも元本に対する利息の割合を示します。
違います。金利は割合、利息は実際の金額です。
元本に対して、一定期間でどれくらいの収益を得たかを割合で表したものです。
1年間の単利商品ではほぼ同じになりますが、複利、税金、特典、複数年運用などを含めると異なる場合があります。
いいえ。通常は年率表示なので、半年ならおおむね半分程度です。実際は預入日数で計算します。
個人の預貯金利息には原則20.315%の税金がかかるため、年1.00%なら税引後相当利率は概算で約0.79685%です。
必ずしもそうではありません。元本保証、価格変動、手数料、途中解約、税金などを含めて比較する必要があります。
金利と利率は、元本に対してどれくらいの割合で利息が付くかを示す数字で、預金ではほぼ同じ意味で使われます。
利息は実際に受け取る金額、利回りは元本に対してどれくらいの収益を得たかを表す割合です。金利・利率・利息・利回りは、それぞれ役割が異なります。
定期預金を比較するときは、表示金利だけでなく、税引後利息、預入期間、単利・複利、中途解約、キャンペーン特典まで確認すると、実際の収益性を正しく比較できます。
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