一般的な円定期預金では、満期解約でも中途解約でも、解約そのものに手数料がかからない金融機関が多くあります。
ただし、「解約手数料が無料」であっても、中途解約では約定金利より低い中途解約利率が適用されるため、受取利息は少なくなります。
つまり、銀行へ「解約手数料」という名目のお金を支払わなくても、予定していた利息を失うという経済的な不利益があります。
| 負担の種類 | 一般的な取扱い |
|---|---|
| 満期解約手数料 | 一般的な円定期預金では無料の場合が多い |
| 中途解約手数料 | 一般的な円定期預金では無料の場合が多い |
| 中途解約による利息減少 | 所定の中途解約利率が適用される |
| 他行振込手数料 | 解約金を他行へ振り込む場合に発生することがある |
| 通帳・証書再発行手数料 | 紛失時の再発行で発生することがある |
| 残高証明書などの発行手数料 | 必要書類を発行する場合に発生することがある |
| 仕組預金の解約費用 | 例外的な中途解約で市場価格調整などが行われる場合がある |
| 外貨交換手数料 | 外貨定期預金を円へ戻す際に発生する |
一般的なスーパー定期、大口定期預金、期日指定定期預金などでは、満期日に解約する場合、解約手数料を設定しない金融機関が多くあります。
満期前に中途解約する場合も、「中途解約手数料」という名目の費用を別途請求しない商品が一般的です。
ただし、商品概要説明書や預金規定に特別な費用が定められていないか、契約前に確認してください。
満期日まで預けて解約した場合は、原則として預入時の約定金利で計算した利息を受け取れます。
受取額は、元本と税引後利息です。
満期自動解約型では普通預金へ自動入金され、自動継続型では満期日前に解約予約を行うことで満期日に解約できる場合があります。
定期預金を満期前に解約すると、預入時の約定金利ではなく、金融機関所定の中途解約利率が適用されます。
全国銀行協会も、定期預金は満期まで原則として解約できず、中途解約が可能な場合は満期まで預けた場合より低い金利になると説明しています。
解約手数料が0円でも、予定利息との差額が実質的な損失になります。
金融機関や商品によって、次のような中途解約利率が設定されます。
同じ銀行でも、1年定期、3年定期、大口定期預金などで計算方法が異なる場合があります。
100万円を年1.00%の1年定期へ預け、6カ月後に中途解約し、中途解約利率が「約定金利×20%」だった場合を考えます。
中途解約利率:年1.00%×20%=年0.20%
税引前利息の概算:100万円×年0.20%×6カ月÷12カ月=1,000円
当初の年1.00%で6カ月分を単純計算した5,000円と比べると、税引前で4,000円少なくなります。
実際には日数、端数処理、最低利率などを反映します。
一般的な円定期預金では、中途解約しても元本が減らず、利息だけが少なくなる商品が多くあります。
ただし、次のような商品は例外です。
「定期預金」という名称だけで、どの商品も中途解約時に元本保証と判断してはいけません。
仕組預金は、金融派生商品を組み込んだ預金です。
満期まで原則として中途解約できず、金融機関が例外的に解約へ応じても、市場価格調整や解約費用などにより受取額が元本を大きく下回る可能性があります。
通常の円定期預金の「手数料無料・元本保証」という感覚で契約しないことが重要です。
外貨定期預金では、中途解約利率が適用されるだけでなく、円へ戻す際に為替手数料がかかります。
為替レートが円高になっていると、外貨建て元本が維持されても、円換算した受取額が当初の円資金を下回る可能性があります。
外貨定期預金は、預金保険制度の対象外です。
解約金を同じ銀行の普通預金へ入金する場合は、通常、振込手数料はかかりません。
別の金融機関へ送金する場合は、他行宛振込手数料がかかることがあります。
高額の資金を現金で持ち運ぶより、振込の方が安全です。
乗り換えで増える利息が振込手数料より少ない場合、乗り換えのメリットは小さくなります。
定期預金通帳や預金証書を紛失しても、本人確認と口座照合ができれば解約できる場合があります。
ただし、再発行が必要な場合は、金融機関所定の再発行手数料がかかることがあります。
届出印の紛失では、印鑑変更などの手続きが必要です。
相続、住宅購入、融資、税務手続きなどで残高証明書や過去の取引明細が必要な場合、発行手数料がかかることがあります。
これらは定期預金の解約手数料ではなく、証明書発行の手数料です。
大口定期預金でも、一般的には解約手数料を設定しない商品が多くあります。
ただし、中途解約では所定の期日前解約利率が適用されます。
中間利息をすでに受け取っている場合は、解約時に中途解約利息との差額を精算することがあります。
高額を現金で受け取る場合は、事前連絡を求められることがあります。
低金利の定期預金を中途解約し、より高金利の商品へ乗り換える場合は、次の金額を比較します。
新しい預金で増える利息が、中途解約で失う利息と付随費用を上回る場合に、乗り換えの経済的メリットがあります。
概算では、次のように判断できます。
乗り換えメリット = 新しい預金の税引後利息 − 現在の預金を継続した場合の残りの税引後利息 − 振込等の費用
この金額がプラスでも、満期までの期間、手続きの手間、再び中途解約する可能性を含めて判断します。
個人が受け取る定期預金の利息には、原則として20.315%の源泉分離課税が適用されます。
| 税区分 | 税率 |
|---|---|
| 所得税・復興特別所得税 | 15.315% |
| 地方税 | 5% |
| 合計 | 20.315% |
乗り換え前後の利息は、税引前ではなく税引後で比較すると実態に近くなります。
日本国内に本店を置く対象金融機関の一般的な円定期預金は、預金保険制度の対象です。
同じ金融機関の普通預金などと合算し、預金者1人当たり元本1,000万円までと、破綻日までの利息等が保護されます。
別の銀行へ乗り換える場合は、それぞれの金融機関ごとに保護上限を確認してください。
| 確認項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 商品種類 | 一般的な円定期・外貨定期・仕組預金 |
| 満期日 | 満期までの残り期間 |
| 解約手数料 | 商品規定に特別費用がないか |
| 中途解約利率 | 実際に受け取る利息 |
| 付随費用 | 振込・再発行・証明書発行など |
| 新商品の金利 | 通常金利・優遇条件・適用期間 |
| 税引後利息 | 新旧商品を同じ条件で比較 |
| 預金保険 | 金融機関ごとの合算額 |
一般的な円定期預金では、満期解約・中途解約ともに0円の商品が多くあります。ただし、商品規定をご確認ください。
損がないとは限りません。中途解約利率が適用され、予定していた利息より少なくなります。
一般的な円定期預金では元本割れせず、利息だけが減る商品が多くあります。仕組預金や外貨定期預金などは例外です。
他行宛振込手数料がかかる場合があります。解約金を現金で受け取る場合も、高額なら事前連絡が必要です。
解約手数料とは別に、通帳や証書の再発行手数料がかかる場合があります。
新しい預金で増える税引後利息が、中途解約で失う利息と振込等の費用を上回るか比較して判断します。
仕組預金は通常の円定期預金とは異なり、原則中途解約できません。例外的な解約では市場価格調整などにより元本割れする可能性があります。
一般的な円定期預金では、満期解約・中途解約ともに、解約そのものの手数料を設定しない商品が多くあります。
ただし、中途解約では低い中途解約利率が適用されるため、「手数料無料」と「経済的な損失がない」は同じ意味ではありません。
乗り換える場合は、中途解約で失う税引後利息、新しい預金で増える税引後利息、振込・再発行などの付随費用を比較しましょう。仕組預金や外貨定期預金は、通常の円定期預金とは異なり元本割れの可能性があるため、商品規定を必ず確認してください。
