まず、イオン銀行の定期預金の金利(1年もの、3年もの、5年もの)を見てみましょう。
預入期間 | 1年もの | 3年もの | 5年もの |
1万円以上〜300万円未満(スーパー定期) | 0.010% | 0.010% | 0.010% |
300万円以上〜1000万円未満(スーパー定期300) | 0.010% | 0.010% | 0.010% |
1000万円以上(大口定期) | 0.010% | 0.010% | 0.010% |
(2022年7月1日現在)
イオン銀行の定期預金は預入金額によって、「スーパー定期」「スーパー定期300」「大口定期」に分かれますが、すべての種類の定期預金において金利は年0.01%です。
イオン銀行はいわゆるインターネット銀行ですが、定期預金についてはさほど高い金利を提供していません。
むしろイオン銀行で注目すべきは普通預金です。個人とイオン銀行の間の取引でたまる「イオン銀行スコア」の合計によって、適用される普通預金の金利が年0.001%〜年0.100%の間で決定されます(「イオン銀行Myステージ」の特典です)。
万が一、イオン銀行が破綻(はたん)しても、イオン銀行にあずけてある預金は保護されます。
なぜならイオン銀行の預金(スーパー定期、大口定期、積立式定期預金、普通預金)は、預金保険制度の対象だからです。
預金保険制度によって一利用者、一金融機関について、1,000万円までの元本とその利息は保護されます。
イオン銀行は流通業を展開するイオングループの金融事業として平成19年に開業したインターネット銀行です。
イオングループのスーパーマーケットやショッピングセンターの店舗には、24時間手数料無料で利用可能なイオン銀行のATMが設置されています。
さらにイオン系列の大型のショッピングセンターには、イオン銀行の有人店舗(インストアブランチ)も設けられています。
イオン銀行は、イオン共通の特典やサービスなども提供しているため、ショッピングセンターのイオン(AEON)などで買い物をする生活者にとっては身近な銀行です。
イオン銀行が取りあつかう定期預金は「スーパー定期」と「大口定期」と「積立式定期預金」の3種類のみを取り扱っています。
まずイオン銀行の「スーパー定期」の商品内容についてご説明します。
スーパー定期は個人のみ利用できます。預入金額によって名称が異なり、預入金額が1万円以上300万円未満を「スーパー定期」、300万円以上を「スーパー定期300」といいます。
預入単位は1円です。そして預け入れ期間は、1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月、1年、2年、3年、4年、5年の中から選択できます。
イオン銀行の「スーパー定期」は、預入期間が3年未満のものは単利型で、3年以上のものは複利型です。
預け入れ方法は、イオン銀行の店舗やイオン銀行の自社ATMや提携ATMからの入金、そして他の金融機関のインターネットバンキングを利用しての振込などで行います。
イオン銀行の「スーパー定期」の金利は、預入期間1ヵ月ものが年0.01%、3ヵ月ものが年0.01%、6ヵ月ものが年0.01%です。そして1年もの、2年もの、3年もの、4年もの、5年ものも年0.01%です。
このように、すべての預入期間について金利は年0.01%です。そして預入金額による金利の違いもありません。
同様のことは、預入金額が300万円以上のスーパー定期である「スーパー定期300」の金利についても言えます。
預入期間 | 1ヶ月もの | 3ヶ月もの | 6ヶ月もの | 1年もの | 2年もの | 3年もの | 4年もの | 5年もの |
1万〜300万円未満(スーパー定期) | 0.010% | 0.010% | 0.010% | 0.010% | 0.010% | 0.010% | 0.010% | 0.010% |
預入期間 | 1ヶ月もの | 3ヶ月もの | 6ヶ月もの | 1年もの | 2年もの | 3年もの | 4年もの | 5年もの |
300万円以上〜1000万円未満(スーパー定期300) | 0.010% | 0.010% | 0.010% | 0.010% | 0.010% | 0.010% | 0.010% | 0.010% |
(2022年7月1日現在)
イオン銀行の「スーパー定期」の注意点は、通帳や証書などが発行されないことです。
ですので取引の明細などは、インターネットバンキングやATMを通じて確認します(無料)。
イオン銀行のインターネットバンキングなら、取引明細書を無料で閲覧してダウンロードができます。なお、別途申込み手続きや発行手数料がかかりますが、郵送版の取引明細書も発行できます。
次に、イオン銀行の「大口定期」についてご説明します。
イオン銀行の大口定期の利用は、個人に限られます。また、大口定期は店舗限定商品のため、インターネットバンキングで預け入れはできません。
イオン銀行の「大口定期」は、イオン銀行の店舗でイオン銀行の普通預金から振替えによって預け入れる商品です。
イオン銀行の「大口定期」の預入期間は、1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月、1年、2年、3年、4年、5年です。
そして預け入れ金額は1,000万円以上です。
イオン銀行の「大口定期」の金利は、預入期間1ヵ月ものが年0.010%、3ヵ月ものが年0.010%、6ヵ月ものが年0.010%、そして1年もの、2年もの、3年もの、4年もの、5年ものも年0.010%です。
この結果から分かるように、すべての預入期間についてイオン銀行の大口定期の金利は年0.010%です。なお大口定期には、預け入れ金額による金利の違いはありません。
預入期間 | 1ヶ月もの | 3ヶ月もの | 6ヶ月もの | 1年もの | 2年もの | 3年もの | 4年もの | 5年もの |
1000万円以上(大口定期) | 0.010% | 0.010% | 0.010% | 0.010% | 0.010% | 0.010% | 0.010% | 0.010% |
(2022年7月1日現在)
イオン銀行の「大口定期」も、イオン銀行の「スーパー定期」や「スーパー定期300」と同様に、通帳や証書などは発行されません。
取引の明細などは、インターネットバンキングやATMを通じて無料で確認できます。またインターネットバンキングであれば、取引明細書を無料で閲覧して、ダウンロードや印刷もできます。
なお、郵送版の取引明細書を発行する場合は、別途申込み手続きや発行手数料がかかります。
イオン銀行の「大口定期」の金利は、預け入れ金額が1,000万円以上にも関わらず、イオン銀行の「スーパー定期」や「スーパー定期300」と同じ金利であり、すべての預入期間で年0.010%です。
それに対してメガバンクや地方銀行では、大口定期であってもたいていの金利は年0.002%です。
それらと比較する限り、イオン銀行の大口定期は年0.010%で提供されているため、金利としては高いです。
イオン銀行の「大口定期(預金)」は「預金保険制度」の対象です。預金保険制度とは、金融機関が破綻したときに預金者を保護する制度です。
この預金保険制度では、預金者一人あたり一金融機関ごとに、定期預金や普通預金などが合算されます。そして元本1,000万円までと破綻日までの利息のみが保護の対象となります。
そのためイオン銀行の「大口定期」でも、預金保険制度で保護されない1,000万円を超過する資金については、他の金融機関の預金商品に預けたいです。
イオン銀行の「大口定期」の分散を考えてみます。例えばインターネット専業銀行のソニー銀行では、1年ものの大口定期が年0.13%の金利で提供されており、イオン銀行より高いです。
また、楽天銀行は1年ものの大口定期の金利が年0.02%であり、こちらもイオン銀行より高い金利です。(2022年7月1日現在)
仮に1,000万円を超える資金を定期預金で運用する際には、イオン銀行の「大口定期」に加えて、他の金融機関の定期預金の金利も調べながら、資金を複数の大口定期、スーパー定期、スーパー定期300などに分散するのも一つの方法です。
続いて、イオン銀行の「積立式定期預金」をご説明します。
イオン銀行の「積立式定期預金」を利用できるのは、イオン銀行の普通預金口座をもつ個人です。
イオン銀行の「積立式定期預金」は、毎月の預け入れ日と、積立期間(6ヵ月〜5年の間で)を指定します。そしてイオン銀行にある預金者の普通預金口座からの自動振替によって、毎月積み立てを行います。
(※ なお、自動振替以外の方法で積立式定期預金に預け入れはできません。)
イオン銀行の「積立式定期預金」で積み立てるお金は、1つ1つのお金が「スーパー定期(積立式定期預金)」として預け入れされます。
イオン銀行の「積立式定期預金」の預入金額は、1回あたり500円以上〜50万円以下で1円単位です。
なお、年6回まで積み立てを増額する月を指定できます。
イオン銀行の「積立式定期預金」の金利は、すべての預入期間が共通で年0.010%です。
なお預け入れ方法は、インターネットバンキングまたは、イオン銀行店舗での取り扱いです。
注意点として、毎月の積み立ての資金は、口座振替を行う前日までに普通預金口座に入金する必要があります。普通預金口座の残高が振替の金額に足りなくて自動振替できないと、その月の積み立ては行われません。
すべての預入期間 |
0.01% |
(2022年7月1日現在)
イオン銀行の「積立式定期預金」は、すべての預入期間で年0.01%の金利が提供されています。
一方で、メガバンクや地方銀行でも積立式定期預金の商品は提供されていますが、適用金利は年0.002%の銀行(金融機関)が多いです。
同じ預入金額なら、イオン銀行の「積立式定期預金」であれば、メガバンクや地方銀行の5倍の利息がつきます。
いわゆる積立式定期預金は、一度申込みをすると預金者の普通預金から自動で振替がなされるため、手間をかけずに貯蓄できます。
積立式定期預金はコツコツ着実にお金を貯めたい人には、強い味方となってくれる預金商品です。
そんな積立式定期預金の中でもイオン銀行の「積立式定期預金」は金利が高いです。ちなみにインターネット銀行で積立式定期預金を取り扱うのは、イオン銀行(年0.01%)とソニー銀行(年0.13%)の2行だけです。
確かにイオン銀行の定期預金の金利は、メガバンクなどに比べると高いです。
具体的には、イオン銀行の定期預金の金利は年0.010%であり、メガバンク(三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行)の定期預金の金利は年0.002%です。
さらに、イオン銀行の積立式定期預金の金利(年0.010%)や、普通預金の金利(年0.001%〜年0.100%)はもっと高く、メガバンク以上の高い金利が提供されています。
もし、ご自宅の近くにイオンやイオンモール、そしてマックスバリュなどのイオン系列のスーパーがあるのなら、イオン銀行の口座を開設するのも一つの方法です。
具体的な理由としては、イオン系列の店舗内を含めて全国に約55,000台も設置されているイオン銀行ATMは、24時間365日ずっと手数料無料(0円)で入金と出金ができます。
また、イオン銀行では通帳や証書は発行されませんが、通帳アプリなどの機能があり、日常の取引内容を確認できます。他にも家計簿アプリ「カケイブ」もあり、レシートを撮影すると自動で費用別、店舗別に分類がされます。
イオン銀行のサービスでもう一つ知っておきたいのが、イオン銀行を口座開設するときに同時に作れる「イオンカードセレクト」です。
イオンカードセレクトとは、「イオン銀行のキャッシュカード」と「クレジットカード(イオンカード)」と「電子マネー(WAON)」の3つが一体になったカードです。
しかもイオンカードセレクトは、入会金と年会費が無料(0円)です。
イオンカードセレクトで受けられる特典の例をご紹介します。
・イオン系列の対象店舗での買い物で、ポイントが基本の2倍たまります。
・お客さま感謝デーには、買い物代金が5%オフです。
・イオンシネマの映画料金がいつでも300円割引されます。
・・・などなど。
もしイオン銀行を口座開設するのなら、イオンカードセレクトも一緒に作っておくのも一法です(入会金と年会費は無料)。
あくまでも定期預金の金利の高さで判断をするのなら、インターネット銀行の中でもより高い金利を提供している、オリックス銀行(1年ものの定期預金の金利が年0.15%)やauじぶん銀行(1年ものの定期預金の金利が年0.20%)などを選ぶのも一つの考え方です(2022年7月1日現在)。
しかし、イオン銀行は消費者よりの銀行であり、定期預金の金利の他にも一般の利用者のためのサービスを豊富に提供しています。
利用者がイオン銀行から受けとる利便性は大きいと考えられます。
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