「ろうきん」は労働金庫の愛称で、働く人を中心に預金・融資などを提供する協同組織の金融機関です。
ろうきんでも、銀行と同じように円定期預金を利用できます。
ただし、全国のろうきんは一つの銀行ではありません。地域ごとに別の労働金庫として運営されているため、定期預金の金利、商品名、キャンペーン、利用条件はそれぞれ異なります。
2026年現在、全国には次の13の労働金庫があります。
・北海道労働金庫
・東北労働金庫
・中央労働金庫
・新潟県労働金庫
・長野県労働金庫
・静岡県労働金庫
・北陸労働金庫
・東海労働金庫
・近畿労働金庫
・中国労働金庫
・四国労働金庫
・九州労働金庫
・沖縄県労働金庫
全国労働金庫協会によると、全国13ろうきんは協同組織の福祉金融機関として運営されています。
一般の銀行は株式会社として株主利益も意識して経営します。
一方、ろうきんは労働組合や生活協同組合などが会員となって成り立つ協同組織の金融機関で、労働金庫法に基づいて運営されています。
営利を目的とする株式会社ではなく、働く人の生活を金融面から支えることを目的とする点が大きな特徴です。
ただし、普通預金・定期預金・住宅ローン・カードローンなど、利用者から見た基本的な金融サービスは銀行と似ています。
利用できる人の範囲は、各ろうきんの営業地域や会員区分によって異なります。
たとえば東海ろうきんでは、東海3県(愛知・岐阜・三重)に住んでいる、または勤務している一般勤労者も利用できます。
中央ろうきんでは、関東1都7県に住んでいる、または勤務している一般勤労者などが利用対象です。
「全国どこのろうきんでも誰でも利用できる」のではなく、自分の居住地・勤務地を担当するろうきんを利用するのが基本です。
「ろうきん」という名前から、労働組合員しか利用できないと思う人もいます。
しかし、地域内に住んでいる・働いている一般勤労者を利用対象とするろうきんがあります。
また、生協組合員、提携する勤労者福祉サービスセンターの会員、退職者などを対象にする場合もあります。
具体的な利用条件は、自分の地域のろうきん公式サイトで確認してください。
ろうきんでは、地域によって取扱いが異なりますが、代表的な定期預金として次の商品があります。
| 商品 | 特徴 |
|---|---|
| スーパー定期 | 一般的な定期預金。1,000万円未満を中心に利用 |
| 大口定期 | 一般に1,000万円以上のまとまった資金向け |
| ワイド定期 | 期日指定定期預金タイプ。一定の据置期間後に満期日を指定できる商品 |
| 変動金利定期預金 | 一定期間ごとに適用金利が見直される商品 |
商品ラインナップや取扱条件は各ろうきんで異なるため、利用するろうきんの商品内容を確認してください。
スーパー定期は、ろうきんで最も基本的な定期預金の一つです。
預入期間は1か月・3か月・6か月・1年・2年・3年・5年など複数から選べるのが一般的です。
預入金額や利用できる単利・複利方式、自動継続の方法は各ろうきんの商品規定によって異なります。
「全国一律で1円以上1,000万円未満」「3年以上なら必ず複利」と固定的に考えず、利用するろうきんの商品概要を確認してください。
一例として、東海ろうきんの2026年7月13日時点のスーパー定期金利は次のようになっています。
| 預入期間 | 年利・税引前 |
|---|---|
| 1か月 | 0.375% |
| 3か月 | 0.375% |
| 6か月 | 0.375% |
| 1年 | 0.400% |
| 2年 | 0.500% |
| 3年 | 0.600% |
| 5年 | 0.700% |
| 7年 | 0.800% |
| 10年 | 0.900% |
2020年当時の0.01%前後と比べると、金利環境は大きく変化しています。
ただし、これは東海ろうきんの一例です。全国13ろうきんで金利は同じではありません。
定期預金金利は、金融政策、市場金利、各ろうきんの方針によって変更されます。
そのため、預入直前に利用するろうきんの公式サイトで最新金利を確認することが重要です。
大口定期は、まとまった資金を預ける人向けの定期預金です。
一般に1,000万円以上を対象とする商品が多く、預入期間ごとの金利が設定されます。
東海ろうきんでは2026年7月13日時点で、1,000万円以上の大口定期について、1年0.400%、3年0.600%、5年0.700%、10年0.900%となっています。
ただし、大口だからスーパー定期より必ず高金利になるとは限りません。
大口定期を利用するときは、預金保険制度も確認してください。
一般的な定期預金や利息付き普通預金などの一般預金等は、預金者1人につき1金融機関ごとに合算し、元本1,000万円までと破綻日までの利息等が保護されます。
大口定期へ1,000万円預け、同じろうきんに普通預金も持っている場合、その普通預金も合算して考えます。
詳しくは定期預金とペイオフをご覧ください。
ワイド定期は、期日指定定期預金タイプの商品です。
一定期間を据え置いた後、所定の範囲内で満期日を指定できる仕組みを持つ商品があります。
東海ろうきんでは2026年7月13日時点で、ワイド定期の金利は1年0.400%、2年0.500%です。
据置期間、最長預入期間、一部払戻しの可否は、各ろうきんの商品規定を確認してください。
詳しくは定期預金の据置期間をご覧ください。
変動金利定期預金は、預入後も一定期間ごとに適用金利を見直す定期預金です。
固定金利型の定期預金では預入時の金利が満期まで続くのが基本ですが、変動金利型では金利上昇時に適用金利が上がる可能性があります。
一方、金利が低下すれば適用金利が下がる場合もあります。
東海ろうきんでは2026年7月13日時点で、1年・2年・3年の変動金利定期が年0.375%となっています。
2024年以降、日本の預金金利は上昇してきました。
今後も金利が上昇すると考えるなら、長期固定だけでなく、短期定期や変動金利定期を組み合わせる方法があります。
反対に、現在の金利を長期間確保したいなら、長期固定型が有利になる可能性があります。
単利型の長期定期では、1年ごとの応当日に中間利払いを行う商品があります。
中間利払いの仕組みや利率は、ろうきん・商品によって異なります。
長期定期では「利払方法」「中間利払利率」「満期時の精算方法」を商品概要で確認してください。
詳しくは定期預金の中間利払いをご覧ください。
ろうきんの定期預金には、商品・預入期間によって複利で利息を計算するものがあります。
複利型では、途中で発生した利息を元本に組み入れ、その後は元本+利息に対して次の利息が付きます。
長期間の運用では単利型より有利になる場合がありますが、適用金利そのものが異なる場合もあります。
詳しくは定期預金の単利と複利の計算方法をご覧ください。
定期預金では、満期時に、
・元利自動継続
・元金自動継続
・自動解約
などから取扱いを選べる商品があります。
自動継続の場合、継続後は通常、継続日時点の所定金利が適用されます。
最初に高金利で預けても、満期後も同じ金利が続くとは限りません。
定期預金を満期前に解約すると、預入時の約定金利ではなく、所定の中途解約利率が適用されるのが一般的です。
中間払利息を受け取っている商品では、中途解約時に本来の解約利息との差額を精算する場合があります。
生活費や近いうちに使う予定の資金まで定期預金へ入れないようにしましょう。
各ろうきんでは、通常の定期預金とは別に、期間限定の金利上乗せ商品を提供することがあります。
例として、
・新規資金向け定期
・退職金向け定期
・年金受取者向け定期
・相続資金向け定期
・インターネット・ATM預入限定の優遇定期
・福祉目的と連動した商品
などがあります。
通常金利だけでなく、自分が利用条件を満たす優遇商品がないか確認する価値があります。
キャンペーンでは、通常金利より高い利率が設定されることがあります。
ただし、
・対象期間
・新規資金条件
・最低預入額
・上限額
・預入期間
・満期後の金利
を確認してください。
キャンペーン終了後の自動継続では、通常金利へ戻ることがあります。
現在もろうきんは多くの提携ATMを利用できますが、無料となる時間帯・回数・キャッシュバック条件は各ろうきん・ATMによって異なります。
「どのATMでもいつでも無料」と思い込まず、利用するろうきんの最新ATM手数料表を確認してください。
定期預金は窓口だけでなく、ろうきんダイレクト、ATMなどから預け入れできる商品があります。
東海ろうきんの2026年夏の預金キャンペーンでも、一定条件のスーパー定期・大口定期をATMで預け入れできる取扱いがありました。
ただし、ATMでは利用できる預入期間や通帳種類に制限がある場合があります。
ろうきんの円定期預金も、個人が受け取る利息には原則20.315%の税金が源泉徴収されます。
内訳は所得税・復興特別所得税15.315%、地方税5%です。
表示金利は通常税引前なので、実際の手取り利息は表示金利から税金を差し引いた金額になります。
ろうきんの一般的な円定期預金は、預金保険制度の対象となる一般預金等です。
預金者1人につき1金融機関ごとに、定期預金・利息付き普通預金などを合算して元本1,000万円までと破綻日までの利息等が保護されます。
1,000万円を超える資金を預ける場合は、複数の金融機関へ分散する方法も検討してください。
預金保険制度の「1金融機関ごと」という考え方では、全国13の労働金庫はそれぞれ別の金融機関です。
たとえば東海ろうきんと近畿ろうきんは別金融機関として扱われます。
ただし、通常は居住地・勤務地などの利用条件があるため、ペイオフ分散目的だけで自由に全国のろうきんへ口座を作れるとは限りません。
労働金庫連合会の2026年3月31日時点の開示では、全国13ろうきんの預金残高(譲渡性預金を含む)は約23兆621億円、店舗数は590店舗です。
ろうきんは地域金融機関として大きな預金基盤を持つ金融グループです。
・給与振込などですでにろうきんを利用している人
・勤務先の労働組合を通じて取引している人
・地域のろうきんに有利な定期預金キャンペーンがある人
・年金、退職金、相続資金などの優遇商品を利用できる人
・元本保証を重視して安全に運用したい人
ろうきんは非営利の協同組織金融機関ですが、定期預金金利が常にネット銀行や地方銀行より高いとは限りません。
預入前には、
・ろうきんの通常金利
・ろうきんのキャンペーン金利
・ネット銀行の定期預金
・地方銀行・信用金庫のキャンペーン
・個人向け国債など他の元本確保型商品
を比較するとよいでしょう。
「ろうきんだから有利」ではなく、その時点の金利と条件で判断することが重要です。
定期預金の金利差が小さい場合は、普通預金・ATM・振込・アプリなど日常の使いやすさも重要です。
給与振込口座として使っているろうきんなら、普通預金から定期預金へ資金移動しやすいというメリットがあります。
1. 自分の地域で利用できるろうきんはどこか
2. スーパー定期・ワイド定期など何を扱っているか
3. 最新の店頭表示金利はいくらか
4. 利用できるキャンペーンや優遇商品はないか
5. 預入期間と満期日は資金の使用予定に合うか
6. 中途解約利率はどうなるか
7. 満期後は自動継続か自動解約か
8. 同じろうきんの一般預金等が1,000万円を超えないか
地域によっては利用できます。たとえば東海ろうきんでは、愛知・岐阜・三重に在住または勤務する一般勤労者も利用対象です。利用条件は各ろうきんで異なります。
いいえ。全国13ろうきんはそれぞれ別の金融機関で、定期預金金利・キャンペーン・商品条件は異なります。
商品によって異なります。スーパー定期などは少額から利用できる商品がありますが、大口定期は一般に1,000万円以上が対象です。
はい。対象となる一般預金等は、預金者1人につき1金融機関ごとに元本1,000万円までと破綻日までの利息等が保護されます。
はい。たとえば東海ろうきんでは、2020年当時は年0.01%前後だったスーパー定期が、2026年7月13日時点では1年0.400%、5年0.700%、10年0.900%となっています。
※本ページは2026年8月時点の情報をもとに解説しています。定期預金の金利、商品名、預入期間、最低預入額、利用条件、中途解約利率、ATM手数料、キャンペーン内容は全国13ろうきんで異なり、変更される場合があります。実際の預入時には、利用するろうきんの公式サイト・商品概要説明書・預金規定で最新条件をご確認ください。
